「瘡蓋を剥いだあの痛いけど気持ちの良い感じ、、、」ボクたちはみんな大人になれなかった レビューとは到底呼べないレビューさんの映画レビュー(感想・評価)
瘡蓋を剥いだあの痛いけど気持ちの良い感じ、、、
どの映画もそうですが、その映画の時代のカルチャーや主人公の生きた時代と同じ時代に生きた人が見ると感じ方が違うと思うのですが、その感じがより強い映画だなと感じました。
自分もあのカルチャーが好きでしたし、年齢も近い事があり色々感情が揺さぶられる気持ちになりました。
何者にでもない自分が若い時に感じた感情は今でも忘れないしあの時好きだった人、あの時出会った人、良く遊んでたけど今は連絡も取らず何をしているのかもわからない人、色々な記憶を思い出させてくれました。
あの時の記憶は鮮明なのに、最近起きた事や最近出会った人の記憶は曖昧なのはなんでなのかなとか思ったり。
かおりが言った、「普通だな」という言葉を聞いて自分も昔は普通と言う言葉が嫌で、と言うか自分は普通と違うと思いたかったのだと思いますが何者ではない自分がいつか何者かになれると信じていたのに、歳を取るにつれて自分は何者にもなれないんだなと感じて絶望感した時の事を思い出し、心がエグられる思いでした。
自分もあの時なりたかった大人にもなれていないし、もう自分を過剰に責めたり、しつこく問いだしたり、自分なんて思ったり、不安定な自分はいなくなったが、つまらない奴になったなと感じたあの瞬間を思い出させてくれた、ある意味自分にとってはホラー映画より怖い映画でもあります。
しかし、あの時出会った全ての人、こと、物、などで今の自分が出来ていて、今も何者でもないですが普通に生きてる自分を肯定してくれる映画でもありました。
瘡蓋が出来たら剥がしてはダメですが剥がしたら少し気持ちい、でも痛い。でもまた剥がしてしまう、あの気持ち良さを感じたくてみたいな映画でした。あの時の過去を思い出すと痛い事もおおいがでも思い出してしまう様な感じといいますか。
何を言いたいのか、何を言ってるのかわからいですが、今の自分は清々しい気持ちでいっぱいです。
映画館を出たら、今の自分を少し肯定も出来たし今まで出会った全ての人にありがとうと感じました。
最後まで読んでくれた方がいればありがとうございました。