「大人になってるよね」ボクたちはみんな大人になれなかった Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
大人になってるよね
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オープニングはつまんなそうだったんだよね。
酔っぱらい二人がゴミ収集所に転がり込んで、『そんなうまい具合にゴミのところに転がり込まないよ』と思ったし。そこで「あんたたちは いいわよね」と『うわー』って感じの台詞くるしで。
そこから少しずつ過去に遡っていって、主人公の歩みが紹介されんの。
遡るたびにね、『かつての方が日本は元気だったな』って思うの。カラ元気だとは思うけど。
主人公はテレビ番組のテロップを作る会社に勤めてるみたいで、大変そうなの。
観てて思ったんだけど、かつてはテレビって時代の才能が集まってたんだよね。だからムチャクチャなことやっても、時代の最先端でイケてる感じがあったし、なんとかなってたろうな。
今のテレビは違うもんね。そこでムチャクチャなことやったら「なんだこれ?」って思っちゃうね。
役者さんはSUMIREがまず良かったな。いるだけでいい。
マンションから飛び出て森山未來に抱きつくところは『そうだよねえ』と思った。
伊藤沙莉も良かった。はまり役だね。他の役者さんは考えられない。
話は全体として「こんなことが、ありました」で終わってるんだけど、ノスタルジーに浸ったってしょうがないよね。それで、どうすんだっていう。
タイトルは「大人になれなかった」だけど、実際はみんな大人になってるよね。ただ、若い頃に思っていた「つまらない大人」になったかも。
「つまらない大人になりたくない」と世俗的なことを避けていたら、つまらない大人になってしまった。つまらなくない大人になるためには、世俗的なことにぶつかっていかなきゃ駄目だったんじゃっていう話に見えたよ。
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