劇場公開日 2021年9月17日

「木村拓哉&長澤まさみ、二度目にして名コンビ」マスカレード・ナイト kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5木村拓哉&長澤まさみ、二度目にして名コンビ

2022年8月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

WOWOWの放送にて。

この映画はトリックや謎解きよりも、多数の人物たちをいかに画面に配置して動かすか、という画面設計を楽しむ映画だ。
かなり工夫されているし、その設計どおりに役者は動いて、カメラマンはカメラを動かさなければならない。そして、編集は彼らの仕事を設計意図に基づいた映像へと紡ぎあげなければならない。
そんなことに気をとられて観ているとトリックを見逃してしまいそうだが、そんなに凝ったトリックはないので、その点は安心だ。

監督の鈴木雅之、脚本の岡田道尚、撮影監督の江原祥二、編集の田口拓也らが前作から続投、文字通りスタッフもキャストも再集結したシリーズ2作目だ。
そして、巧妙な画面設計に乗る音楽は、アルゼンチンタンゴも織り混ぜて軽妙かつ絶妙だ。劇伴は、これも前回から続投の名手佐藤直紀。

木村拓哉と長澤まさみの掛け合いは、息がピタリと合っていて微笑ましい。続編らしく、前作をリピートするシーンでニヤリとさせたりもする。
人情噺による群像劇の面が前作よりも弱い感じはするが、石黒賢と沢村一樹が演じる役によって、長澤まさみのホテルマンとしての立ち居振舞いにスポットが当たっていて、前作とは味付けを変えているところが、良かった。

原作も次作が発表されているので、願わくばキムタク&長澤まさみで演じられるうちに映画化して欲しい。

kazz