「「キムタク」演技の長所が発揮されるシリーズ」マスカレード・ナイト ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)
「キムタク」演技の長所が発揮されるシリーズ
良くも悪くも木村拓哉の演技はどの作品でも「キムタク」なのですが、それが潜入捜査官なのにいまいち溶け込めていない違和感のある存在として描くのにうってつけだと思います。
本来俳優ならベテラン刑事でもベテランホテルマンでも演じられるので、ベテラン刑事がホテルマンに変装するけど刑事の空気を隠しきれない、という中途半端な設定はかなり難しく、どうしてもホテルマンになってしまうと思います。その点キムタクはこんなふてぶてしいホテルマンおらんわ、という空気を見事に出せているのでさすがです。
内容としては前作のマスカレード・ホテルの方が設定として数日あったので、色々な客・・・お客様の怪しいけど事件と関係なかったエピソードを入れ込みやすかったのが、今作そこまで入れ込めなかった分面白さは減りましたが、それでもホテルに対する無理難題(お客様からも警察からも)をどう解決するかは面白かったです。最初の要望は赤字じゃないのか?と思いましたが。
原作が三部作と聞いていたので次もあると思っていたのですが、一作目の前日譚である二作目を飛ばして三作目の映画化なので、続編は東野圭吾が書き下ろさない限りは難しそうですね。結構書き下ろしはやってくれるので現実味はありますが。
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