オールド・ドッグのレビュー・感想・評価
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☆☆☆★★★ ほんのちょっとだけの感想で。 ストーリーなんてモノは...
☆☆☆★★★
ほんのちょっとだけの感想で。
ストーリーなんてモノは殆ど無いに等しくて、最早お爺さんの【漢】っぷりを観るだけにある。
「売ってくれ!」
「売らん!」
「売ってくれ!」
「売らん!」
基本的にはこの流れだけで映画は終わると言えようか。
馬に乗り、町へと繰り出すお爺さんの姿は。西部劇に登場する、流れ者のガンマンの様でカッコイいい。
それらカメラの画面作りは。画面奥から登場する人物が、手前に来るまでをじっくりと撮る画が多い。
中でも終盤の、一匹だけ柵から出てしまった羊を、固定カメラで延々と見つめ続ける長回しと。ラストに追いかけ続ける長回しの、2つの場面は忘れ難い。
嗚呼〜〜〜〜〜!それを選択したんか〜〜〜!
。゚(゚´Д`゚)゚。
2021年3月16日 岩波ホール
岩波ホールチベット映画特集 忘られない時間
2011年ソンタルジャ、ペマツエテン監督作品
星泉先生の字幕監修 (?)
岩波ホールのチベット映画特集にて聞いたお話
——-
チベット映画は始まってまだ10数年
両監督の子ども時代の映画体験から
異なる環境をスクリーンでみる チベット映画の特徴は、仏教的な側面が色濃い
彼らには当たり前の価値観、死生観が仏教的
映画を通して、新しい仏画をつくる
伝統と近代の間
———
チベットの暮らしが人が文化が犬までもが
現在の統治者に急激にも緩慢にも絡め取られていく。
草原の中のおじいさんと犬
犬を取り戻す行為とはなにか。
囲いのない生活囲いのない生活に囲いを作り線を引く。
犬を、買ってくれないか?
チベットびいきにとって、心地よい映像と時間の流れ。ああ、かつて訪れたチベットはたしかにこういう風景だったなあ、大人しくてモフモフした犬だったなあ、と見ていたら、寝てしまった。だってそう誘われるような映画なんだもの。
あの犬は、売ってしまったのか?買い戻したのか?息子と親父の関係はどうなったのか?、途切れ途切れの断片で想像しながら、最後の10分。寡黙な親父が、最後に下した判断に、大いなる覚悟と痛烈な批判を感じて一気に目が覚めた。遅いんだけど。
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