岬のマヨイガのレビュー・感想・評価
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悪くないんだけど
ストーリーも絵柄も悪くないし、それなりに見どころもあったけど、
どうして素直に 妖怪 って言わないの?
それがとても不自然。
ふしぎっとさん...って何!
妖怪って登録商標だっけ?
言葉の違和感だけが残ってしまった。
マヨイガ泊まってみたい
マヨイガは妖怪の一種の筈なのに、
誰かの持ち家になって、キワさんが家賃も払ってたのが気になるけど、、
遠野のマヨイガのもてなしご飯が
ジンギスカンだったりガレットだったり、
心くすぐる所が良いですね。
それとアガメも最後に祀られた所が、
虐げられり見捨てられた物を見捨てないというキワさんの懐の深さが感じられて良かった。
【岩手は不思議がいっぱい】
震災後、悲しみから、生活基盤を失って、地元を離れた人たちや、それでも残ってなんとかやっている人たちに向けた応援歌のような作品じゃないのかと思う。
それにしても、岩手は遠野を抱えるだけあって、ふしぎっと(不思議なものたち)の宝庫だ。
「むがし、むがし、あったずもな」で始まる物語は、ものすごく興味を惹かれる。
「すんぺすんな」は、文字通り(?)、「心配するな」の意味なのだが、実は「大丈夫だ」というニュアンスも多分に含んでいる。
そう、心配しないで、大丈夫だからと、この地方の人たちは昔からお互い励ましあってやってきたのだ。
多くの災害も乗り切ってきたのだ。
だから、身寄りのない人にも、孤独を抱えた人にも優しいのだ。
人々の繊細な心、心細さにつけ入って弱らせる象徴が「あがめ(赤目)」だ。
ここのお祭りは、「すんぺすな」と励ましあうのが本来の目的だったのではないのか。
「あがめ」を退けた後、それを封じ込めるのではなくて、「あがめ」にも何か言い分があったのかもしれないと、家の中に祀ったことも、独特な日本の古来からの神様たちの向き合い方のような気がする。
生前理不尽な扱いを受けた者たちの怒りを畏れ、それを鎮める目的で、それらを神として祀り、ともに暮らし、2度と、そうしたことが起きないよう、教訓を伝えようとしたのだ。
分断を抱える現代社会の僕達は、こうした古き良き日本の伝統から、学べることが、まだあるのかもしれない。
キワの思い。ユイの気持ち。ひよりの心。
タイトルからイメージとして頭の中に出てきたのが「柳田国男」と「宮沢賢治」。当たらずと言えども遠からず、かな。
ほっこりなやりとりの裏に潜む闇と、それに向き合う勇気。それとともに、「土地を愛する(大事にする)」という、極々当たり前の事を、少しの当たり前じゃない事(だいぶ??)を含みながら語られる、不変で優しい物語。
ビジュアルも相まって、「わかりやすい熱さ!」みたいなものは控え目だし、終盤なんかも、人によっては「肩透かし」だと感じるかもしれない。けれども、それが良かったのだと、観終わって時間が経てば経つほどに思う。散策しながら神社等に寄るのが日常の様になっている自分ではあるが、路傍の祠やお地蔵さま、川や木々の日々の表情を大事に柔らかく眺めていきたいな、なんて思い巡らす今日この頃でした。
河童の川流れ
地方を舞台にした妖怪映画。
作品としての形にはなっているのに、演出のど下手さが目立つ映画である。
映画のバランス感覚が無い人が作ったのだろう。(予算や納期のせいもあるかもしれないが)
バランス感覚の無さ、例えば絵が描けてもコマ割りが下手な漫画家志望とかもその類だろうか。結局作品は、地方の役所職員が作ったとか、映画同好会の中学生あたりがメガホンをとったようなレベルの作品である。
尚、役者はそこそこ棒読みである。役者が棒読みでもゴーサインを出すのもバランス感覚の無さが故かもしれない。これは流行らない。川には流れるが。
厳しめに評価。
良い点
・昔話のところで作風を変えようとしたところ。
・色々な作品のエッセンスを取り入れようとした努力。
悪い点
・主役3人のうち1人が失語症で無言もとい無音。
・婆の表情が随時謎
・最初は悪い点をチェックしていたが、もっと全体の感覚レベルでの問題であった。
「ヘンゼルとグレーテル」と「遠野物語」とのサンドウィッチ
東京五輪のオモテナシもすっかり忘れ去られた夏の終り、コロナ禍の日本。それよりも10年前の震災跡を思い出し、震災を風化せずに古来からある日本人の心が沁みる。
悲しみ、怒り、憎しみなどネガティブな心を付け狙うと「アガメ」という邪。かつては勇気ある村人たちによって封印されたものの、津波によって解き放たれてしまったようだ。それは大災害からも立ち直ろうとしている人々を土地から追い出そうとする悪の大蛇なのです。
酷い仕打ちをする父親から逃げてきたユイと、事故で両親を失った上に震災で親戚をも失った小2のヒヨリ。キワ婆さんに誘われ岬のマヨイガで暮らすことになった。そしてキワが岸壁の祠の異変に気づくというストーリー。
神社の狛犬にも優しく接したり、妖怪たちとも仲良くなる2人。土地に根付いている妖怪も古来から人間と共存し助け合ってきている。血の繋がらない家族でも絆は生まれるし、共存共栄を守るDNAは受け継がれるものなんだなぁ〜と感慨深い。
アガメとの対決があっさりしてたことや、音楽が明るすぎたというマイナス点もあったけど、アガメという存在がコロナだったり悪徳業者、または無能な政府などと様々なメタファーが感じられ、地に足をつけしっかり生きていこうというメッセージにより温かみ溢れる作品に仕上がってました!
じんわりと感動
悲しみ葛藤から
盛り上げて盛り上げて
大どんでん返しから
テーマ曲かけてドーン
みたいなものではなく
比較的淡々と
でも丁寧に描かれていて
じんわりと感動しました。
主人公の少女ふたりのおかれた状況は
ちょっとずるいかもしれない。
ファンタジックですが
細かい設定内容の
あら探しに気は向かず
ドラマをしっかり味わえる
不思議な映画だった。
荒れてしまった街と共にある
綺麗で雄大な自然
あたたかい人々に
切ないけど惹き付けられました。
エンディングの曲が素敵でした。
人気歌手の曲をあてがった
という感じではなく
物語をしっかりと受けとめた
シンプルだけど力強い
エンディングでした。
軽いテーマではないけど
押し付けがましくなく
観終わった後、
優しい気持ちになれる
清々しい映画でした。
ノスタルジックな雰囲気が漂う作品
震災で行き場を失った高校生と小学生の少女達が、不思議な家"マヨイガ"に住むおばあさんの元に身を寄せる所から物語が始まります。
おばあさんが語る昔話や伝承が物語に絡んで行くのですが、東北の風景が郷愁を誘います。
芦田愛菜さんは、複雑な家庭環境を持つ少女の役を上手く演じられていたと思います。
物語自体に派手さや盛り上がりはありませんが、どこか心温まる良い作品だと思いました。
私のなかのマイヨガ、私のなかのふしぎつと、、、、、、、、、、、
脚本がバイオレットエバーガーデンなので
妖怪じゃないよね
お父さんは鬼畜だけど
私の両親も兄弟も妻も子供も鬼畜だけど
生きていれば
それだけで良い
声が出なくても希望はある
なんだかほのぼのした映画でしたありがとうございました😊😭
油断しました😅
前情報なしで鑑賞。
油断しました、
ここまで練られている作品とは思っていませんでした😅
押し付けの愛ではない、
包み込むような愛が全編に渡り、
すみずみまで行き届いている作品に感じました。
何度も涙ぐんだシーンがありましたね。
原作がしっかりしているんでしょう。
おまけに不思議っと達のキャラクターが
愛くるしい者たちばかり。
日本の愛すべき妖怪さんたちの大集合に感動でした。
観客が思った以上に少なくて驚きました。
心がほっこりする良い作品なので、もっと多くの方に届くといいのにな。
どこか懐かしい感じでした。
脚本家と監督に惹かれて見に行きました。
赤の他人の3人が震災をきっかけに一緒生活する話です。
登場人物みんな暖かくて、優しいです。
自然の風景もとても良く、コロナが落ち着いたら行って見たくなりました。
昔話の絵が私には合わず、またラストも無理があるように感じたので−1にしました。
全体的に映画館で見れて満足でした😁😁
ヒポポタマスの歌
大災害後に訳ありの2人の少女とおばあちゃん3人がファンタジーを織り込ませなが懸命に生きていくお話は現実のゴタゴタを忘れさせてくれて良かったです
個人的に背景と音楽が良かったです
そして大竹しのさんのおばあちゃんが良い味出してます
別作品の上林もそうでしたが主役を食べてますね
妖怪ファンタジーとは知らず…。
面白かった。これ見ると人の繋がりを優しく感じるなー。妖怪と人の繋がりもいい。誰かが誰かを助ければ世界は優しくなるんだと。
魚肉の大竹しのぶも良かったけどこちらは全く違うおばあちゃんでまたまた良かった。さらに芦田愛菜、やっぱりうまい。短いセリフの重なりながら気持ちが伝わってきて泣けた。いい作品だったー。
すばらしかった
見知らぬお婆さんが二人の子どもと一緒に暮らし、養育をする里親映画。ちょっと高齢なような気もするのだけど、里親会ではこのお婆さんくらいの里親さんがいるので里親映画と言って差し支えない。不思議な力を借りるけど、しっかり養育している。
魔物の封印が解かれて、魔物と対決する場面は盛り上がるかと思うとけっこうあっさりしている。ドラマチック過ぎても白けるのでちょうどいい。
優しい居場所
震災から復興していく街の現実と、遥かな昔の民話が溶け合う。境界線をぼやかしながら、物語は進行します。
しかし神様や妖たちの素顔が、ここまで明らかになる作品とは思わなかった。例えばカッパたちが最初に登場するシーンでは、彼らが姿を現すまでに微妙な間があったから、女の子二人には人に見えるのだなとか考えていたのです。それが酒盛りからは一気にファンタジーに化けてしまって、これはうれしい予想外れ。
妖怪アガメは、人や生き物を呑み込んだりするのではなく、抜け殻にして追い払って遠ざける魔物。人や生き物の暮らす場を作るマヨイガとは、対照的な存在として登場する。
ごく単純に見なせば、自分の回りに壁を作っているユイもひよりも、他を傷つける、傷つけないの大きな違いはあれど、他のものを受け入れようとしない。寂しさが生に対する想いを潰して、諦めの中で人を孤立させてしまう。
気持ちを楽に、出来ることは頑張ってと繰り返すキワさん。何故か、冒頭の晩飯シーンで目頭が熱くなりました。まだ物語は、ほとんど姿を現してもいなかったのに。
アガメさえも掛け軸の絵になって飾られて(と思いました)、言うほどたやすくなくても、誰でも何処かに居場所はあると言う話。
アガメとの対決にもう一波乱、二波乱欲しかったり、全体的にサラッとした作りの箇所も感じましたが、実に優しいマヨイガに乾杯。
痛み知る優しい人
8月27日公開作品の中では、地味な印象だった今作。近くでやっていたので鑑賞。
アニメーションだからこそできる豊かな表現がとても良かったです。特にご飯のシーン。前半に多く出てきますが、そのご飯がとても美味しそうで泣きそうになりました。他にもなんでことない海の描写も素敵でした。キャラクターもほのぼのしていて、ひよりちゃんがとっても可愛かったです。
ただストーリーはイマイチ…妖怪が絡んできたり、震災が絡んできたり、DV問題が絡んできたりと、テーマはひとつひとつ重いものが多いのですが、全部ごちゃ混ぜにした結果何か薄味なものになってしまった感が否めないです。特に最後のでっかい蛇みたいなのを倒すときに、ひよりが笛を吹いて、ユイが弓で射抜くという突然の流れに驚いている間にオチがついていました。なんだか最近見た妖怪大戦争が脳裏によぎりました(マヨイガの方が面白かったです。)
声優陣お見事でした。音楽ものどかで最高です。羊文学「マヨイガ」心地いい〜
鑑賞日 8/30
鑑賞時間 14:00〜15:55
座席 E-10
「食事シーンがいい」
今年56本目。
食事シーンは素晴らしかったです。画面に立ちこめる湯気が何とも美味しそう。
今作は芦田愛菜さん主演と言う事で何か月も前から楽しみにしていて、自分を通すユイの役を芦田愛菜さんが上手く演じていました。
大発見はED曲の歌詞の一部分。座右の銘が一つ増えました。
優しさと慈愛に満ちた良作
非常に良作で、人の心に訴えかけていく要素が「日常の積み重ね」と「何気ない思いやり」という丁寧さで、優しさを感じ取るタイプ。
実に吉田玲子さん脚本らしく、じんわり涙を誘う。
震災や、家族の喪失、肉親から受けた虐待(毒親のDV)など、ここ10年で子どもたちが受けたさまざまなショックな出来事に対し、包み込むように見守るお年寄りと、遠野の妖怪たちも交えた優しさと慈愛に満ちたファンタジー。
戦争と恋愛という要素を外した『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の1話みたいとでもいおうか。
どこか映画版の『すみっコぐらし』を思い出すというか。
ただ、キャラデザインには美少女然とした記号が薄く、派手なアクションがあるわけでもなく、いわゆる「キャッチ」なポイントが少ない。
コレ、宣伝が難しいだろうな、……という印象。
『虹色ほたる』『肉子ちゃん』『河童のクゥ』みたいに良さは伝わったとしても、興行成績にはつながりにくそうなタイプなのが気がかり。
また、原作未読なので差異はわかりませんが、原作ファンがどのくらい響くのかが未知数(SNSでは「かなり違う」との意見が目立ちます)。
あれから10年経ち自身の環境も大きく変わった
2011年3月14日、自分は新宿区内某所の雑居ビル最上階(13階建)に向かうエレベーター内にいました。今でもあの日のドタバタは鮮明に覚えています。もっとも自分なんて東北各地で被災された方々のご苦労に比べれば些細なモンでしたが、でも今思うと、当時リーマンショック以降人生の展開が色々狂い出した矢先のトドメ的な災害でした。。。ンなこたともかく‥‥
内容は被災地域の人々とその地に対する想いを、日本古来の身近なファンタジーを用いた観やすく解りやすい内容で綴った児童文学原作、文化庁オススメの一作です。イメージ的には『夏目友人帳』に何となく風味が似てるかな?と思いました(コミカルな表現はあまりありませんが)。
そこに東北地方アレコレの素材と“聖地”をさり気なく絡め、地域の魅力や自然の美しさをスクリーンいっぱいの精密な描画で表現、3人の住む民家の生け垣のCGが水羊羹チックだった部分を除いてビジュアル的にも良好の出来かと思います。
そしてファンタジーにありがちの“ナゼ?”を有耶無耶にしつつ、とにかく内容に引き込んでしまうやり方も巧く行ってたと思います。キワ婆ちゃんの謎やユイ&ひよりの身の上があまり詳しく表現されず要点だけなのが気になるものの、作品が展開するにつれどうでも良くなる程に内容に惹かれていきます(吉田玲子の脚本力)。
そんな訳で作品の仕上がりとしては良作と言えるかと思います。
で、毎度申し訳ありませんが本作キャラの中の人の件、ナントカ無難に纏まっていたと思われます。ただ重箱の隅を突くと、駄目に思ったフシはやはりあります。
大竹しのぶはもう何作品もの中の人を演じられてて、アニメの声当てには相当慣れてらっしゃるのでしょうが、個人的にはあまーり評価しません。特に状況の説明台詞などの場面ではどうしても台本の棒読み加減が見え隠れし、個人的にはコチラの方がよっぽど演技が丸見えで『嘘っぽく聞こえ』ます(宮崎駿の逆)。そのため内容に引き込まれてる所を度々ハッと我に返って来てしまいます。勿論アイドルタレントのソレに比べればだいぶマシではありますが‥‥
粟野咲莉は子供の甲高い声質が幸いし気にはならず、芦田愛菜も頑張ってた?な感。ゲストタレントの件は言わば御新香みたいなものなので良しとします。
でもまぁ声優云々の件は至極個人的な印象ですので、ソレは深く考えない事にして、作品全体は申し上げた通りの良作なのは間違いありません。緊急事態宣言等々が明けて、世間が落ち着いたらご家族で鑑賞されてはいかがかと。
(文中敬称略)
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