「人は置かれたところで咲くしかない」岬のマヨイガ 惑星さんの映画レビュー(感想・評価)
人は置かれたところで咲くしかない
居場所のない子どもたちに家族ができた。頼りになるおばあさん。落ち着いてすごせる古くて大きい家も。
家族とはなんだろう。血のつながりは必須ではなく、安心していっしょに過ごし、いたわりあうことができればそれでよいのだろう。「ブラック・ウィドウ」でも同様の問いが示された。我々の多くは家族を維持することに疲れ、疑問を感じているのかもしれない。
狐崎に流れ着いた桜の枝をキワさんが庭に植えた。桜は根付き、つぼみがふくらみ始めて物語は終わる。人は置かれたところで、自分にできるやり方で咲くしかないと言っているようだ。
岩手県を舞台とするファンタジー。東日本大震災から10年、フジテレビの被災地支援プロジェクトにより制作。原作は2014年から2015年にかけて「岩手日報」に連載。
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