ステージ・マザーのレビュー・感想・評価
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映画は場所と時を越える夢の浮橋だけど
2019年に制作された作品のロードショー
コロナの片鱗も感じさせないサンフランシスコで起きる家族の再生のお話
飛行機で旅する事が出来ない今 映画の翼に乗って暫しマスクの要らない土地を見れるのは喜び
でも、、、 これは1960年代にあった話し 演出も役者も凡庸
米国映画のストックが切れている現状 こんな時こそヨーロッパの洒落た映画を配給すれば良いのにと映画館を出た。
あっさり解決するのには理由がある?
コメディでありながら、込められたメッセージも含めて面白かった。
そもそも予告編だと『がんばれベアーズ』のゲイバー篇みたいに見えたし。
本編を観はじめると、なんでこんなに複雑な問題を、ママがいるくらいでひょいっと解決できるのかと疑問にも思い、底の浅い話に思えなくもないのですが。
最期まで観てみたら全然違いました。
重要なことは、ママがテキサスの老女ってことなんだと思いました。
南部なまりの白人で、旦那の命令に絶対、ゲイを毛嫌いする典型的な南部の60~70代女性として登場します。
テキサスといえば、12〜3年くらい前まではバリバリの保守地盤。
カウボーイ思想というか脳筋のバカが多いイメージで映画はつくられことが多く、共和党・トランプ支持、キリスト教右派原理主義者の巣窟「バイブル・ベルト」の一つでした。
ところが、ここ10年ほどは移民やビジネスに成功したアフリカ系黒人・ヒスパニック系が増加し、人口と税収が増え、「明るいアメリカ」「成功したアメリカ」みたいなイメージが増してきて、民主党支持の割合が半数近くなってきた。
その結果、昨年の大統領選挙では超僅差でバイデンが勝利しました。
とはいえ依然として保守派の声も大きく、トランプが勝たないのはおかしいと、バイデンの不正疑惑を叫び、選挙の無効を訴えたのもテキサス州。
舞台はサンフランシスコではあるのですが、そこで奮闘するステージ・マザーがテキサスの人。
テキサスの女性が、亡くなった息子の店に関わるスタッフや、息子の恋人など、すべてゲイ(男性)で、非白人で様々なマイノリティ人種を前にして、心を入れかえる。
多様性をすべて肯定する姿勢を示した。
それがまず大きい。
そしてママがやったことは、直接的な経営再建ではなく、スタッフに寄り添って、それぞれが抱えた問題の解決にほんの少し力を貸しただけ。
「寄り添う」
これも大事。
元々才能がある人間が、他人とのかかわりの中で失った自信を取り戻せば、事態は好転するのである。
しかし、勇気が出ない。
傷つくのではないかと一歩が踏み出せない。
あくまでも問題は、本人たち本来の力で解決していく必要がある。
だから、ママは自分のスキルで具体的に何もしちゃいけないのです。
せいぜい、子守をしたり、同じ母親としてスタッフの母親と話したりする程度。虐げられてきたマイノリティの心を母性で包み、見守ってあげる。
それが都合よくひょいっと解決しちゃうように見えるのだろうと思うのです。
そんなママの対極の存在として、ママの旦那がいます。
典型的テキサスの旧い保守の男性です。
このキャラがどういう扱いになるのかも、この映画の肝になります。
つまりこの映画には、
「テキサスにはまだ古くこりかたまったダメな人間もいるけど、新しく誰でも住み良いアメリカへ変わっていくよ」という決意と、
「だから旧い世代も若い世代を信じて見守り、時に寄り添い、時に協力してほしい」というお願い、
そんなメッセージたちが込められていた気がしました。
制作がカナダなのもあって、(リアリティが少々欠けていて)こうだといいなというファンタジーが入っていて、また現実はそんな状況でないからこそ、コメディとして面白く成立しているのですけれど。
また、そんなテーマに説得力を持たせる、心の内側を表した、とびきり上手い歌の存在は大きかったです。
チームマネジメント、親子愛、そして女性の自立も絡んだ感動作
長い間連絡をとっていなかった息子の訃報を聞き、ドラァグクイーンだった息子が遺したゲイバーを立て直すことにした母親を描いた物語。
ドラッグクイーンたちのショーを改善していく中で息子の仲間たちと交流していく姿がベタなんだけどいい。曲もいいし、歌声とハーモニーもよかった。お店を立て直すチームマネジメントの話として面白い。そして、自分が知らなかった息子の人柄や交友関係を知っていくことで親子の愛情を再確認していくという流れもいい。こうなるんだねって予想のつく伏線が予想通りの展開になったとしても何の問題もない。
少し意外だったのは、最後に母親の自立問題が絡んでいたこと。もう、こういう映画では単純な親子愛だけで終わらせないんだな。実はそこも含めて最後のショーがとてもよかった。しかもかかる曲がボニー・タイラーの「愛のかげり」(Total Eclipse Of The Heart)。アメリカのおじさんおばさんは大好きなんだろうね。ショーの最中に客席で歌ってる人も多かったし。ジョニー・キャッシュが好きな父親は好きじゃないんだな。なるほど!と笑ってしまった。もちろん私はいいよねこの曲!って思いながらものすごく共感してたタイプ。気づいたら結構泣いてしまってたし。あまり期待していなかっただけにものすごく得した気分。いい映画鑑賞だった。
文字通りゲイ達者な役者陣が楽しい
世界的な少子高齢化のせいか、ここ数年は高齢者が活躍する洋画をたくさん観た気がする。「また、あなたとブッククラブで」や「チア・アップ!」はダイアン・キートンが可愛らしいおばあちゃんを好演。スウェーデン映画の「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」やイギリス映画「イーディ、83歳 はじめての山登り」は孤独な高齢女性が若者たちと触れ合うことで人生を取り戻す話だった。邦画でも田中裕子の「おらおらでひとりいぐも」があった。邦画らしく静かな作品ながら、生と死を力強く肯定する良作だった。こうして並べてみると主役は女性ばかりである。
さて本作品はメイベリンという化粧品会社みたいな名前のおばあちゃんが主人公である。主人公にテレビCMなどで聞き覚えのある名前をつけるのはいいアイデアだ。とても覚えやすい。もしかしたらロレアルがスポンサーとして参加しているのかもしれない。
名前はともかく、本作品もやはり女性が主人公で、旦那はスクエアな精神性の代表みたいな扱いになっている。旧来の精神性から脱却して自由を得るのは、やはり虐げられてきた女性の方が相応しいのだろうか。
何事も見ているよりも自分で参加するほうが楽しい。コンサートでプロ歌手の美声を聞くのもいいが、下手でもカラオケで自分で歌うほうが楽しい。プロ野球選手のファインプレーを見るのも楽しいが、自分たちで下手な野球をするのも楽しい。一度自分で参加してその楽しさを知った人には、見るだけの生活はつまらない筈だ。
メイベリンはまさにその典型で、サンフランシスコでのショービジネスに自分で参加したら、その楽しさにハマってしまった。テキサスでの夫との味気ない生活は退屈極まりない。テキサスという土地柄も夫も、両方とも考え方が古くて自由がない。サンフランシスコの店でなら自分の音楽の才能を存分に活かせる。ステージデザイナーとして脚光を浴びることも、ステージでスポットライトを浴びることも、テキサスでは考えられないほど楽しいことだ。自分に商売上手の才があることも分かった。
主演のジャッキー・ウィーバーはこの役にぴったりで、楽しさとつまらなさと自由と退屈をわかりやすく演じていてとてもよかった。サンフランシスコには危険や無関心もあるが、兎に角自由がある。異文化やジェンダーフリーを認めないスクエアな夫とテキサスはブルシットだ。そこには何もない。
観ていて非常に楽しい作品だと思う。ゲイたちを演じた役者陣はみんな歌も踊りも上手くて、文字通りゲイ達者だった。
自分好みの作品でとてもよかった!
集客率はほぼ100%。
この時期なのに密度は濃い目!
人気作だったんですね。
サンフランシスコで潰れかけのゲイバーを経営するリッキーが急死。
テキサスに住む母親、メイベリンがそのゲイバーを立て直していくストーリー。
お店の立て直しに四苦八苦すると思ってたけど、周りの人達がとても良い人であっという間に利益の出るお店に変身(笑)
普通のオバサンのメイベリンがお店の企画や営業までして活動的。
これに加えお店のタレントの親にも気遣う優しさもとても良かった!
素晴らしい経営手腕(笑)
ゲイバーのステージで歌われる曲や詩がとても良い!
本作のジャケットからテンポの良い曲が流れると期待してたけどバラード調の曲が多目。
だけどその時のシーンに合う詩がとても良い。
後半にメイベリンがステージで歌うんだけど息子を想う歌詞と、白いドレスに映される映像に大感動。
因みに歌も上手い(笑)
気になるのはホテルのコンシェルジュとのこの先の展開です( ´∀`)
ちょっとテンポが良すぎる
イイ映画で不幸に落ちる人間がいないので気分良く観れますが、上映時間の関係か脚本の関係かわかりませんがいろんな問題が出てきますが直ぐに解決してあっというまに終わります。
観やすいのはイイと思うがもう少し掘り下げるぐらきが良かったかもです。
見る人を選ぶ作品
高評価レビューが多かったので見てきました。
性的マイノリティで疎遠だった息子が突然亡くなり店を受け継いだ母親が徐々に社会に目覚めていくサクセスストーリー。
ラストも華やかに終わります。しかし、ゲイ、LGBT、暴力、ドラッグの世界にかなりこだわっていて、
その方向に興味がないと違和感があり過ぎて全く共感できない。
主役の女優も確かに魅力はあるが、夫とのやり取りや店の運営方法に違和感を感じてしまいました。
ドラァグクイーンという職業を魅力的に描いているので興味がある方はご覧ください。かなり好みは分かれる気がします。
正統派エンターテイメント、面白い✨
ゲイバー▪ドラッグキング❗️宣伝文句に怖いもの見たさで行ったら、なんと楽しい、面白い、おまけに泣ける。toho系列マイナー専門館でみたけれど、ぜ~んぜんメイン館全国配給でもヒットすると思うけどな~
逆にマイナー館得意の純文学調お好みインテリには向かいなかな~
本作品はミュージカルでは無いけれど、アメリカ人はこういう歌もの映画作ると上手(本作品はカナダ製だけどね😅)特に最後のショーは凄い、楽しい、綺麗でデユェット場面で不覚にも落涙。
役者が皆上手、特にルーシー▪リューの不躾でちょっと荒んだ感じが、在米自分経験からみても、とってもリアル。テーマはジェンダー、都会と田舎、家族、夫婦、親子、老後の生き方、恋愛、結婚と結構盛り沢山だけど重くない。
ゲイ▪ドラッグキングが謳い文句でセリフ中心に幾つかエグいところも有るけど幅広い世代が楽しめる正統派エンターテイメント、映倫PG12はその証。
特に森喜郎JOC前会長的価値観ジジい達は必見❗️
いつでも再スタートは出来る。
93分と短い映画ですが、コンパクトにまとめられながらインパクトもある作品になりました。
ドラァグクイーンとなり疎遠となった息子リッキーが突然亡くなり
リッキーが経営していたゲイバーを再建することとなった母メイベリン。
さすがに上手くいきすぎな部分もありますが、そこはご愛敬。
「母は強し」を地でいくメイベリン。
息子への愛だけではなく、すべての者を愛で包む懐の深さはすごく気持ちよかったです。
テキサスで暮らしていたメイベリンはリッキーと同じくサンフランシスコで生きる喜びを見出します。
人生はどこでどう変わるかは分かりません。
いつでも再スタートが出来るということも、この映画で表現してくれました。
ラストのステージはすごく感動で、思わず一緒に歌ってしまいました。
ひねりは一切なく幸せな気持ちになる。
死んだ疎遠の息子はゲイバーの経営者。そこから起きるいろいろなトラブルを肝っ玉母さんが解決していくのでした。トラブルはいろいろ発生するけれど小難しいこじらせは全然なし。優しい気持ちで見終われます。母さん本人の決断ひちょっと納得出来ない部分もあるけれど…母は強し。
母から息子へ、そして息子から母へ受け継がれる愛
突然、この世を去った息子リッキーが経営していたゲイバーを
相続することになった母メイベリン。
倒産寸前のゲイバーを立て直していくうちに
少しずつ明らかになる息子と自分の共通点。
人は与えられ愛によって作られていく。
見返りを求めない無償の愛がまるで血となり肉となり人を形成していく。
そうして形成された本当の自分を表に出して生きたリッキー。
メイベリンにたくさん愛され、
その愛を彼はしっかり受け取っていたことに
メイベリン自身が気づいたのが
彼の死後というのは切ない。
リッキーと異なり、メイベリンは本当の自分を内に隠して
生きてきたように思えた。
田舎町で教会の聖歌隊の指揮者をしていたときより、
リッキーの遺したゲイバーの立て直しに奮闘し、
そこのメンバーたちと関わっているときの方が生き生きとしている。
愛されていたリッキーが大切にしていたゲイバーを相続することは、
彼の愛を受け継ぐこととも言える。
だからこれは愛が受け継がれる物語なんだと感じた。
たとえ家族と訣別しても本当の自分として生きることを選んだ者、
それを認められず目を背ける者、恥じる者、
自分を隠して生きる者、薬に頼り現実から逃げる者、
様々な人たちの生き様が映され、そこには様々な形の愛が存在していた。
自分の生き方・愛することに対しても
目を向けて考えてみたくなるヒューマンドラマだった。
人は誰でも自由に生きる権利がある
見た目や趣味嗜好が違っていても心は皆同じ。愛する人に愛されたいと願うはず。
心を磨き、理解し、受け入れる度量を養いたいものです。
ドラッグクイーン
あれはあれで美しいね。一つの芸術だわ。
楽しくてあったかくて泣ける最高の映画!
息子のゲイバーを相続したお母さんの話、というあらすじを聞いて面白そう!と鑑賞。
ドラァグクイーンの煌びやかな映画、というよりは母と息子の感動作。
とてもあたたかい、丁寧な描写のストーリー。
涙と共に、観た後はほっこりした優しい気持ちになりました。
最後のショーのシーンも素晴らしかった!!
今の時代にこういうの見たかった、な作品でした。
観る前から心配したが、やはりそうであったか! ドラッグ(禁止薬物)...
観る前から心配したが、やはりそうであったか!
ドラッグ(禁止薬物)、ゲイ中心の話。一応、サクセスストーリーになっているが、テーマがいかんせん酷すぎる。
この映画を見た青少年はいったい何を思うのか?
ゲイ礼さん、ドラッグ容認、不倫、暴力・・・なんでもありで、それでも旧来のサクセスストーリーに仕上げてしまう。
また音楽の力を強調しているが、ただのゲイの少しうまい歌だけではないか?
なんでこんなものに感動しているのだ!
また、容姿はひどい。日本のバラエティに出てくるゲイよりはなんぼかマシだが。
米国映画も根本的なところを見直す時期に来ているのではないか?
ゲイ、LGBT、暴力、ドラッグばかりになってしまった。
子供、青少年には絶対に見せてはいけない映画。
映画としては2つ星、テーマが零点。辛口で0.5星。
ロレアルよりもメイベリン
亡き息子が残したゲイバーを立て直すママの話。
性的マイノリティで疎遠となっていた息子が亡くなった知らせを受けて訪れたサンフランシスコで、息子がドラァグクイーンでゲイバーを経営していたこと、そして、経営が傾いていることを知り巻き起こっていくストーリー。
息子を恥じる夫の影響で、会うことも連絡を取ることもなくなっていたことを知る、息子のパートナーのネイサンからの冷たい対応にめげることなく、そこで働く仲間の仕事にプライベートに寄り添っていくメイベリン。
罪滅ぼしと後悔と、そして皆に後悔をさせない為にと行動していく姿は、優しく温かく正に皆のママ。
イケメンコンシェルジュ長との関係然り、やさぐれルーシー・リュー絡みのドスの効いた口上然り、ラブストーリーまでちゃんと拾って、皆幸せで、何でもかんでも上手く行き過ぎではあるけれど、とても愉しく面白いエンタメだった。
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