「今回も残像現象に救われてしまった!」浜の朝日の嘘つきどもと kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
今回も残像現象に救われてしまった!
「僕も好きでよく観ますよ(サブスクで)」「最近は映画館行かなくなったなー」「1番好きな映画はなんですか?」。映画が好きですというと返ってくる言葉のベスト3(私調べ)だ。最後のは別にしても、映画館で観ることを物好きですねと言われているような言葉に聞こえて複雑な気持ちになる。
映画って現実逃避だし、映画の中の物語に没入するんだから、迫力があった方がいいし、余計なことにわずらわされない映画館が最高だと思っている。この映画はそんな自分の思いが語られていて驚いた。映画館なんて時代遅れだなんてセリフに、違うよ!と心の中で叫んでしまった。そんな人が多かったんじゃないか。
高畑充希の悪態や大久保佳代子の飄々とした演技に笑いながら、彼女たちの演技に泣かされる、そんな映画だった。あんなに泣いて笑えた死に目シーンはないよ!最高だった。
老舗映画館の再建をテーマにしつつ、家族やコミュニティ、夫婦といった「人の居場所」が裏テーマになっていて興味深い。血の繋がりだけで安泰ではない。幻想だからこそそれを維持しようとする努力が必要なんだ。
自分だったらどんなプログラムにするかなと考え、この映画と「サマーフィルムにのって」で「映画の未来を考える」という2本立てを考えた。今年の掘り出し物ベスト2だ。
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