劇場公開日 2021年2月5日

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「二世タレントを舐めていたらえらい目に遭う」ダニエル 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0二世タレントを舐めていたらえらい目に遭う

2021年3月31日
PCから投稿

子供の頃のイマジナリーフレンドが、大学生になった主人公の前に成長した姿で現れるという、考えたらなかなか見たことのなかったパターンのサイコスリラー。さまざまな仕掛けや工夫がめぐらされていて非常に楽しめたのだが、特に収穫だったのが主演のマイルズ・ロビンスとパトリック・シュワルツネッガー。マイルズはティム・ロビンスとスーザン・サランドンの息子で、パトリックはかのアーノルド・シュワルツェネッガーを父に持つ。役者としてはまだ知名度の低い二世タレントが2人もそろっていることで、つい親の七光りにあやかったキャスティングだろうと偏見を持ってしまっていた。いやはや、どちらも素晴らしい演者であり、パトリック・シュワルツネッガーよりグラムで悪魔的なキャラクターを上手くやれる役者が誰かいるだろうかと思ってしまうくらいのはまり役。そしてふたりの間に挟まるのが『アメリカン・ハニー』のサッシャ・レイン! もはや才能に満ちた若手の見本市状態なので、次世代スターを青田買いしたい人は必見かと。

村山章