劇場公開日 2021年2月5日

  • 予告編を見る

「ダニエルの魅力、その魅力から逃げられない恐怖。」ダニエル アルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ダニエルの魅力、その魅力から逃げられない恐怖。

2021年1月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

難しい

空想上の親友ダニエルを、パトリックが好演。
優しくも妖しく、隠し持つ闇を見事に表現。
直感で怖いと感じさせつつも、
惹き込まれる魅力と存在感は素晴らしい。

その親友ダニエルに支えられながら変わっていく、
温厚で優しい素朴なルークをマイルズが熱演。
前半、中盤、後半のルークの表情と葛藤は必見。

『人』『家』『鍵』がキーワード。
基本的にダニエル含めて見えないモノなのだが、
全ては心の中にもあり、現実と変わらないモノ。

気が付けば『サスペンス』から『スリラー』へ。
ストーリーの"変換点"に観ながら突き放されず、
ルークと同じ"リアル"として"楽しめる"かどうか。
ここで映画【ダニエル】の評価が大きく分かれる。

決して他人事ではない現代の心の病、闇。
心の拠り所、逃げ場所、そして現実。
幻覚と現実との違和感は全く感じさせない、
素晴らしい演出、脚本、構成。
心の内面に訴えかけてくる二重人格的な怖さ。
ダニエルの問いかけ、登場するタイミング、
これに効果音、音楽、カメラワークが秀逸。

徐々に明かされていくダニエルの正体。
何故、ダニエルは急に現れたのか。
カフェ銃乱射事件も含めて伏線を一気に回収、
衝撃的な終盤の展開と、ラストに絶句。

コメントする
アル