「ダニエルの魅力、その魅力から逃げられない恐怖。」ダニエル アルさんの映画レビュー(感想・評価)
ダニエルの魅力、その魅力から逃げられない恐怖。
空想上の親友ダニエルを、パトリックが好演。
優しくも妖しく、隠し持つ闇を見事に表現。
直感で怖いと感じさせつつも、
惹き込まれる魅力と存在感は素晴らしい。
その親友ダニエルに支えられながら変わっていく、
温厚で優しい素朴なルークをマイルズが熱演。
前半、中盤、後半のルークの表情と葛藤は必見。
『人』『家』『鍵』がキーワード。
基本的にダニエル含めて見えないモノなのだが、
全ては心の中にもあり、現実と変わらないモノ。
気が付けば『サスペンス』から『スリラー』へ。
ストーリーの"変換点"に観ながら突き放されず、
ルークと同じ"リアル"として"楽しめる"かどうか。
ここで映画【ダニエル】の評価が大きく分かれる。
決して他人事ではない現代の心の病、闇。
心の拠り所、逃げ場所、そして現実。
幻覚と現実との違和感は全く感じさせない、
素晴らしい演出、脚本、構成。
心の内面に訴えかけてくる二重人格的な怖さ。
ダニエルの問いかけ、登場するタイミング、
これに効果音、音楽、カメラワークが秀逸。
徐々に明かされていくダニエルの正体。
何故、ダニエルは急に現れたのか。
カフェ銃乱射事件も含めて伏線を一気に回収、
衝撃的な終盤の展開と、ラストに絶句。
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