「演じるということ」ドライブ・マイ・カー marさんの映画レビュー(感想・評価)
演じるということ
すごく多層的で多面的な作品。
車内にしても舞台上にしても構図がばっちり決まってて
どこか閉鎖的というか、居合わせた人だけの空間に見えた。
自分自身の人間性の発露っていうのは対人関係にこそ表れるものであるって感じで
けっきょくひとり一人は違う言語を使うかのように相いれないっていう。
登場人物はむしろ、劇中劇を演じているときの方が生き生きと自然に見えて
この映画作品の、ひいては現実の社会で枠割を演じ続けることのぎこちなさを感じた。
思えば僕自身も男、社会人、夫、父などなどという役割にすっぽりはまってて
そういや本当の自分ってどんなんだっけと。
そういう振り返りというか、気づきを与えてくれた点で、見て良かったと思える作品だった。
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