「自分は自分に身を捧げることができるか」ドライブ・マイ・カー いちさんの映画レビュー(感想・評価)
自分は自分に身を捧げることができるか
クリックして本文を読む
物語に溶け込む自分と俯瞰してみる自分。不思議な感覚だった。妻が死ぬまでのシーンは妻がサインを出し続けていたことを示唆する上で必要であったと思う。もしかしたらサインは出ているのに気づかないふりをすることが多くあるのかもしれないとドキリとした。主人公は「演じるとは役に自分の身を捧げることである」と言っていた。役に息を吹き込み、それを生きる問いとして私たち観客に投げかけてくるこの映画はとてつもないエネルギーを持っていると思った。さて、自分は自分に身を捧げることはできているか。これからじっくり向き合っていきたい。(自分を知ることを正直怖いと恐れている自分がいることに気付かされた)
コメントする