「『偶然と想像』を先に観たのが功を奏したかも」ドライブ・マイ・カー やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
『偶然と想像』を先に観たのが功を奏したかも
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今さらながら、この映画を観て来ました。
なので、『偶然と想像』の方を先に観た形になったんだけど、結果的にそれで良かったと思えました。
まあ、この作品で霧島さん演じる音のセリフの中にあの単語が有った時、渋川清彦さんの顔が思い浮かんでしまったのだけが困りましたが。
それでですね、偶然と想像のパンフレットの中に、出演者の座談会が載っていたんです。
その中で、濱口監督の読み合わせは独特で、感情を込めないで時間を取ってやるみたいな事を言ってたの。
それを読んでいたから、この映画の劇中の読み合わせのシーンで、これかって思いました。
このシーンでの西島さんの家福のセリフは、濱口監督の考え方なんでしょうね。
それで、『偶然と想像』のセリフは、言葉の持つ力そのものが大事にされている様に感じたの。
この映画は、セリフの伝え方も大事にされている気がしました。
もっと言えば、結果として伝わった事が大事みたいな。
濱口監督の作品は、セリフが面白いですよね。
さて、この映画を簡単に言うなら、心に傷も持った人が、避けていた自分と向き合って前に進む話でしょうか。
ただ、それが正解だと押し付けてくる感じがしないのが、この映画の良い所かな。
なんだかんだでこの映画の主人公二人は、強い人間なんだと思うの。
だから、それだけが正解だと息苦しくなる人もいるだろうからね。
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