「この作品でいいんじゃない?!」ドライブ・マイ・カー marimariパパさんの映画レビュー(感想・評価)
この作品でいいんじゃない?!
封切り時はタイミングが合わず、かつ長さに恐れをなして観過ごしてましたが、色々なショーレースに名前が上がってきて自他ともに認めるミーハー映画ファンとしては観ないわけにはいかないと上映館を探して観ました。
3時間、集中して観るため水分は最小限に、かつ身体を冷やさないように万全の体調で臨みました。(でも残念ながら3人くらい途中で席を立たれてました。)しかしながらそんな心配も取り越し苦労でした。ゆったりと流れるストーリー展開にもかかわらず長さを感じさせないいい映画でした。
ミステリアスな妻『音(霧島れいかさん)』
彼女の裏の顔、秘め事(なんだかPG12だなぁ)を知った上で決して許されることではないのですが『家福悠介(西島秀俊さん)』は見て見ぬふりをしてしまいます。許したのではなく今の生活を途切れさせたくない一心から。でもそれが原因で『音』を死に至らしめることとなり心に深い傷を負ったまま数年が経ち、演劇祭の舞台演出を受け持ち広島に愛車のサーブで出かけます。
ここでまた寡黙でミステリアスな専属ドライバー『みさき(三浦透子さん)』との不思議な関係が続きます。途中で現れる若手俳優の『高槻(岡田将生さん)』とのこれまた不思議な関係がとても意味深です。
『あすなろ白書』でキムタクと脇役を演じた西島さん、もう30年も前のドラマですね!
しばらく見ない時期がありましたがここのところ、話題作に出ずっぱりで目が離せない俳優さんの一人です。テレビドラマもほとんど休みなく出られ、映画化された作品にも数多く出演、CMでも見ない日がないほどたくさんのメーカーのお仕事を引き受けられています。
濃いシチューを作ったあとJOYで手洗いも、パナソニックの食洗器も使えるできた夫、部屋のにおいにはファブリーズして髪についたにおいにはメリットでシャンプーを!完璧です!!(出過ぎじゃない?!)でもそれだけ引っ張りだこなこともうなづける人を惹きつける人柄というかキャラが見事です。
ヒロインの三浦透子さんも『天気の子』でRADWINMPSの野田洋次郎さんとコラボした新人アーティストだとばかり思っていてCD買おうとしたこともありましたが、こんなにいい女優さんだとは全く知りませんでした。WiKiで調べるまでは田畑智子さんの年の離れた妹さんかと思ってたくらいです。彼女の演技、悠介と同じような黒いものを胸の中に持ったまま生きているヒロイン、素晴らしかったですね。
岡田将生さん、最近は見た目とキャラ被り(?)の『間宮祥太朗』さんに勢いで抜かれつつあるような気がしてましたが、先日観た『さんかく窓~』でのミステリアスな役柄とは違うものの今回も不思議なキャラを持った『音』と『悠介』との間でさまよう非常に重要な役どころでした。サーブの後部座席でのアップでの独白、見ものでした!
人間誰も触れたくないもの、触れられないもの、そんなものを抱えながら生きている姿に共感する部分もあり、でももっと違った解釈・展開ができるのではないかなどと考えさせられた作品でした。
みさきが(おそらく悠介から譲り受けたサーブで)韓国生活を謳歌しているらしい(?)エンディングはなんだかこれも不思議な感覚ではありましたが何か光が見えたようで少し安心した次第です。
おまけの様で申し訳ありませんが手話で語られた『パク・ユリム』さん、とても素敵な女優さんだと思いました。よかったです。
賞レースで話題になる映画が何ぞやと思う(『パラサイト』ではそう思ってしまいました)反面今回のアカデミー賞は『ドライブ・マイ・カー』でいいと思いますがいかがでしょうか?!
はなもさん
共感&コメントありがとうございます。残念ながらそのドラマ観てませんでした。
個人的には『掟上今日子』や『ゆとりですが‥』みたいなヘタレ役が似合うキャラかと思ってましたが最近カッコいいですよね。いい役者さんです。
こんにちは。
アカデミー、取れるといいですね。
岡田君、NHKドラマで落語家の役やったのをご覧になりましたか?昭和元禄落語家心中なんですが、素晴らしかったです。
この映画は、出ている俳優さんが皆素晴らしいです。
4年間でアジア2回目のオスカー作品賞ってのは、ハリウッドが許さないだろう、ってのはありますが....作品賞と監督賞は競争厳しすぎます!
当たり年の今年、どちらかを受賞できたら、まさに快挙の中の快挙ですね!