「イカロス」ヴァニタス Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
イカロス
大学1年生で知り合った、プライベートをあまり明かさない、距離感のある友人4人組の話。
金のこと、怪しい仕事のこと、家業のこと、ジェンダーのこと、とそれぞれ抱える登場人物達が趣味か遊びか校内の体育館や喫煙所に集まりすれ違っていくストーリー。
誰となく何となく集まりバスケをして遊んだり、ダラダラまったり過ごしたり会話したり…それでいて、心が通っている感じはしない面々をみせていく展開。
主にみせるのは2人だけど、話が4人に分散するから、余り深く描かれている感じが無く、中盤を過ぎるまで何をみせられているのかと微妙に感じる。
終盤は話が動き、感じるものもあるけれど、文句ばかりで何がしたいのか、アイデンティティは何処にあるのか、は全員に感じるし、哲学的なところまでそもそも論を言うならば、全ての人の全ての行動と全ての思いは自己満足ですからね…。
空虚は間違いないし、ラストは嫌いじゃないけれど、それに至る背景を示す描写はなんとなくだけで、なぜにそこまで…?
雰囲気だけとは言わないけれど、ボヤケてしまって、正に無虚しかった。
余談だけど、作中で出て来た携帯はP901iかな?ということで時代は2005年。 何でわざわざ一昔前の設定にしたのかも判らなかった。
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