彼女のレビュー・感想・評価
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原作ファンから見た感想
原作の漫画ファンでもあり、どんな映画に仕上がっているのかと期待して視聴。
学生時代にお嬢様育ちのレイは淡い恋心と少しの同情を、家庭環境が悪い七海に持つ。
七海はそんなレイの気持ちを利用し、学生時代から10年経ったある日、DV夫を殺すよう利用する。そんな2人が逃避行をする物語。
2人は殺人を犯した、犯させてしまった現実に潰されない様、抗うように常にお酒を飲んでいる様に感じた。
殺人という行為が決して許されない、自首をすべきだと頭の中では理解しているが一歩手前で地団駄を踏み、行動に移せずにいる。
過去の学生話を持ち出しては、くだらないことでしか笑い合えず、自分達を極限の状況に置くことでしか気持ちをぶつけ合えない2人が憐れでもあり、愛おしいとさえ感じる。
なぜ七海はあのタイミングで自首をしたのか。
ファーストフード店の安いナプキンに書いた、どの数字を選んでもラストが行き止まりのあみだくじとは違う未来を、お互いに見つけたと確信したのだと解釈した。
ラスト、七海がレイに向ける笑顔と、レイが七海に伝えた短いメッセージは、この逃避行の結果を凝縮させたシーンとなっている。
自分の人生経験に当てはめて、この2人の台詞や行動などを評価するのではなく、この逃避行を傍観者のように見届ける気持ちで視聴するのをオススメしたい。
人を殺してまで守りたかったもの
動機に関しては私には理解出来ない。しかし、親が子を守る為ならなんだってする!と同じ気持ちなのかも知れない。最後の「わたし、待ってるから!」でこの作品は究極の愛の物語なんだと思いました。
勿体ない
ざっくり言って微妙でした。脚本は良いものだと思うんだけど…尺が長い割に何処かで観たようなシーンが続く…(車のCMや、アメリカドラマ、映画 ゴーン・ガールなど)映画 娼年の同様、脱ぎ場が続き過ぎて露骨すぎる。キャストの頑張りと情熱は感じるものの演技はそこまで大きく評価は無い。
鈴木杏と真木よう子の演技は良かったけど配役のディテールが少なく感情移入がし辛い。更に殺された夫への憎しみも薄いから犯罪心理への理解もゆるい。もっと心苦しくしてほしかったものだ。
ここまでキャストが曝け出してくれるならもっと監督には頑張ってほしかった。
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