「【もう一度、音楽を世界に】」ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え! ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【もう一度、音楽を世界に】
本当は、コメディだし、シリアスな場面もないし、時代も地域も超えて音楽で地球を救うというのは、良い話だけれど、それが伝わってるとは、なかなか言い難いので、本来は点数は高くできないけど、高スコアをつけさせてもらいました。
理由はいくつかあって、
ひとつは、昨今のデモに一定の効果はあるにしても、デモにデモで対抗すると暴力が生まれたり、デモを隠れ蓑にして、略奪したり、偽装破壊工作をしたりする輩が出てきたり、結構悲しい場面に遭遇したりする。
それで、今、音楽でメッセージを届けるような活動に光が当たっても良いのではないかと考えたりしていたからだ。
もうひとつ、今日、世界一受けたい授業で、ジョン・レノンのメッセージ性の高い楽曲に共感する若者が増えているというという話をしていたことだ。
1984年、ブームタウンラッツのボブ・ゲルドフが、アフリカの貧困を救おうとバンド・エイドの活動を始めた。
曲は、「Do they know it’s Christmas?」
もともとブリティッシュロックとアイリッシュロックのバンドが中心になって始めたチャリティー活動だったが、これは、翌年の、マイケル・ジャクソンの呼びかけで始まった、「We are the World」のUSAフォー・アフリカのチャリティー、そして、映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも取り上げられたチャリティーライブ「ライブ・エイド」に繋がっていく。
今、世界はコロナで大変だし、世界の分断は深刻だ。
香港の民主派への弾圧、中国のウイグル族、モンゴル族、チベット族への弾圧、アメリカの白人至上主義、ロシアの旧ソ連邦共和国への政治介入、ヨーロッパの大衆迎合主義、日本でも差別や分断を煽るようなことはある。
コロナで多くのミュージシャンやアーティストがひと所に集まるのは、現在は難しい。
でも、近い将来、コロナが収まるタイミングで、ワクチンがなかなか行き届かない国に、これを届けるようなチャリティー・メッセージや、差別や分断を逆の方に引き戻すようなキャンペーン・メッセージを歌に乗せて、ミュージシャンが何かやってくれないだろうかと、僕は今、すごく思うのだ。
一人一人の言葉は大切だ。
#のTwitterデモもひとつのチョイスだ。
グレタさんの勇気も重要だ。
コロナ禍の下でのウェブのリレーメッセージは、参加型であることは良いけど、どこか高揚感には欠ける気がする。
映画にも似たようなメッセージは乗せることは出来るし、実際に、そうした映画は沢山ある。
僕は、そうした映画を観て、感動しがちな方だ。
でも、ちょっとくどい時がある…というか、多い。
しかし、音楽は、たった5分から10分くらいの歌に、単純でクリア、そして、力強いメッセージを乗せることが出来るし、最初にメッセージに共感出来なかった人を音でか惹きつけることや、ライブでは更に高揚感を与えられるし、反対側にいる人からの攻撃や受け付けない、頑強さもあるように感じるのだ。
それに、幸いなことに、利己主義的だったり、差別や分断を良しとする側に、音楽という手段はない。
大坂なおみさんの勇気ある行動を見たら、日本のミュージシャンも何か出来ると思う人だって出てくるのかもしれない。
世界には、そんなミュージシャンがもっといそうな気がする。
たまたま、そんなことをレビューで書くことが出来たので、勝手な自己満足で、この作品を高スコアにさせてもらいました。