劇場公開日 2021年9月23日

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「物足りない。とても、とても、とても。」総理の夫 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0物足りない。とても、とても、とても。

2023年3月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

東京地検で特捜部長まで勤め、退官後は福祉財団の理事長に転身した堀田力(ほった・ちから)氏の著書に「おごるな上司!」というものがあり(1994年刊)、その中で、検察官であり続けるために「女性であることを」を捨てなければならなかった女性検察官の話が出てきます。

妊娠して子供を産むことは、女性だけができることなのですが、いくら切迫流産で危険な状況だからと言って、あっさりと内閣総理大臣の職を辞してしまうのであれば、令和のこの世の中も、くだんの女性検察官の時代と、少しも変わらないことになってしまうのではないでしょうか。

せっかく「日本初のファースト・ジェントルマン誕生」という壮大なフィクションをぶち上げたのですから、女性が妊娠しても内閣総理大臣のの職を続けることができるようなフィクションまで組み立てても、少しもおかしくはなかったものと思います。
むしろ、組み立てて、世の中に問題提起をすべきであったと、評論子は思います。映画としては。

そういう意味で、とても、とても、とても、物足りない一本になってしまいました。評論子には。とても残念に思います。

talkie