劇場公開日 2021年2月19日

ある人質 生還までの398日 : 特集

2021年2月15日更新

【息をのむ衝撃度】武装組織の人質、地獄の監禁生活…これが“実話”なのか? だが、その先に待つのは【無二の感動】全編本気、《奇跡の生還劇》に心震える

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「見ごたえのある映画が体験したい」――映画ファンにおいては、昨今ますますそんな“渇望”が強まっているのではないだろうか?

今回は、映画.comも心をえぐられ、感化された力作をご紹介したい。タイトルは「ある人質 生還までの398日」(2月19日公開)。

ポスターにはボロボロの男性が必死にこちらに走ってくるビジュアルと、「生きていて!」のコピーが踊っており、この時点でインパクト絶大だ。しかしこの映画、中身は“もっとスゴい”。

ある日突然、武装集団に誘拐された写真家が体験した“地獄”とは? 絶体絶命の窮地から、彼はどうやって脱出したのか? 畳みかける衝撃と、その果てに待ち受ける感動――。奇跡の救出劇が、あなたの心を撃ち抜くだろう。


【予告編】 ISから息子を救出した家族の奇跡の実話

異国での取材中、いきなり武装組織に誘拐・監禁された――主人公の運命は? 「ショーシャンクの空に」「キャプテン・フィリップス」に続く奇跡の生還劇

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映画史に輝く名作「ショーシャンクの空に」や、実話を基にした「キャプテン・フィリップス」など、“奇跡の生還劇”は長らく、人気ジャンルとして君臨してきた。その系譜に連なるのが、「ある人質 生還までの398日」だ。

内戦中のシリアを訪れた24歳の写真家が、IS(イスラム国)に誘拐され、なんと1年以上も過酷すぎる監禁生活を生き延びたという衝撃の実話を映画化した。その一部始終を手加減なしで描いた描写に絶句するだろう。

しかし、ただ過酷な物語ではない。この写真家は生還を果たしている――つまり、見る者の胸を打つ奇跡の物語でもあるのだ。スリル、社会派サスペンス、不屈の人間ドラマ。どこを切っても“外さない”1本だ。


・IS(イスラム国)に捕まった写真家、生還までの398日を克明に描写

体操選手の夢を諦め、写真家に転身したデンマーク人ダニエル(エスベン・スメド)。戦争の中の日常を撮影しようと、ここシリアにやってきた。取材中、過激派に誘拐された彼は、この世の地獄とでも言うべき監禁生活を強いられる……。

異国でいきなり拘束され、暴力にさらされ、手錠でつながれ幽閉される恐怖を生々しく描写。さらに彼の救出を模索する家族や、交渉人の目線でも物語が展開し、さまざまな角度から「奇跡の救出劇」が紡がれていく。複数の立場の人物の物語がリアルタイムで進行するため、緊迫感が途切れるいとまがない。

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・“人質ビジネス”の実態とは? 誘拐交渉や人質生活のリアルに驚愕!

目が離せないサスペンスには、必ず「真実味」が潜んでいるもの。本作においては、そのレベルが極端に高い。「そういう構造になっているのか!」と驚かされる人質ビジネスの“内実”を暴いているのだ。

身代金で活動資金を調達したいISの思惑と、「テロリストと取り引きしない」方針のために家族に協力できないデンマーク政府。そして孤立無援の状態で、法外な身代金の調達に奔走するダニエルの家族……。

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リアリティを極限まで追求した本作は、後藤健二さんの事件など、日本でも対岸の火事ではないトピックである。かつ当時の事件に関与したとされるISのメンバーが2020年に起訴されている現状とリンクした、「今、見るべき」内容といえる。


自分だったら、耐えられるだろうか? 人質と家族の《受難》が壮絶すぎる… 拷問の日々、政府の拒絶――生還できたのはまさに奇跡、超過酷な描写に絶句!

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ここまで読んでいただいた皆様が次に気になるのは、「監禁生活の中身」だろうか。どのような内容が描かれ、どれほどに壮絶なのか? ここではその一部を、先んじてご紹介する。

内容を知れば知るほどに、「こんな絶望的な状況をどう打破して、生還できたのだろうか?」と“真相”が知りたくなるはず。ダニエルとその家族、2つの立場に置かれた人々の試練、あなたなら耐えられるか?


・人質:ダニエルの【受難】…拷問・飢え・渇き・死の恐怖…心身ともに限界に

厳冬でも酷暑でも汚い床に転がされ、毎日のように拷問を受ける監禁生活は、目をそむけたくなるほどに強烈。飢えと渇きに意識が朦朧とし、用を足すことも許されず、感染症にかかっても病院に連れて行かれることはない。

眼鏡を割られて視界を奪われ、なんとか脱出を図るも、すぐに捕まって連れ戻される。そんな日々は、生き残るどころかむしろ「死んだほうがマシ」「いっそ殺してくれ」と本気で願うようになる。想像をはるかに凌ぐ容赦のない描写の数々、心して観賞を。ただ、忘れないでいてほしいのが、ダニエルは生還するという事実だ。

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・ダニエルの家族の【試練】…政府の援助はナシ! 法外な身代金に絶望

この危機的状況に、家族はなんとかして救出しようと決意。しかし貯金をかき集め、保険を解約しても到底払えない身代金(70万ドル、2014年当時の日本円で約7000万円)を提示され愕然とする。

交渉役を務めるエージェントも「従うしかない」の1点張りで、政府関係者は「援助はできない」「救出名義の募金も認められない」と固辞する。一縷の望みをかけ、家族はある手段に打って出る。

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【渾身の骨太作】人質体験を生々しく記したノンフィクションを、完全映画化 「ミレニアム」シリーズ監督と注目俳優が仕掛けた“本気”に、称賛相次ぐ!

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読者を震撼させたノンフィクション「ISの人質: 13カ月の拘束、そして生還」を実写化した本作には、デンマークを代表するメンバーがそろった。

「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」を手がけたニールス・アルデン・オプレブ監督をはじめ、一流キャスト・スタッフによる“渾身”がフィルムに焼き付いている。衝撃性、見ごたえ、独自性、品質――あらゆる面で気概を感じさせる本作、ぜひあなたの審美眼に照らし合わせていただきたい。


・「ミレニアム」監督の攻めた演出×8kg減量したベルリン俳優賞男優の驚異的な力演

見る者さえも追い込む過激な描写を臆せず貫いたオプレブ監督。その“覚悟”も並大抵のものではないが、その思いに応えた主演俳優スメドの演技も驚異的だ。

ベルリン国際映画祭のシューティング・スター賞に輝き、将来を嘱望される若手実力派スメドは、本作で過酷な肉体改造に挑戦。監禁生活の中でやせこけ、憔悴していくさまは、演技とは思えないほどだ。

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・本国デンマークで映画賞を複数受賞! アカデミー賞脚本家による手腕も高く評価

デンマークのアカデミー賞であるロバート賞にて、観客賞・脚色賞・主演男優賞・助演女優賞の4冠に輝いた本作。その他にも国内の映画賞を多数受賞しており、完成度の高さを見せつけた。ちなみに、本作の脚本家アナス・トーマス・イェンセンはアカデミー賞受賞者で、「アダムズ・アップル」などマッツ・ミケルセンとのタッグも多い実力派だ。

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