「僕とオカンとばあちゃんのオハイオ物語」ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
僕とオカンとばあちゃんのオハイオ物語
予告を見ていた段階で、グレン・クローズのメイクの迫力に気圧されてた私。更に驚かされたのがヘイリー・ベネットです。
あ、なんか美人さんがおる。けど、ちょっとふっくらし過ぎやけど。へ。え。えぇ?彼女、ヘイリー・ベネット?マジか。いつの間に、こんな事になってんねん。可憐なベネットはどこへ?アメリカ人は怖いなぁ。などと。いや、ちょっと、これは役作りですよね。ヘイリー・ベネットの印象は「七人の侍」(ごめん、わざと言ってます)のまんまだったので、驚きましたw
とにかく熱演大会です。演技が熱いです。と言うか、登場人物の沸騰場面、多過ぎって言うべきかw
グレン・クローズとエイミー・アダムスは期待通りとして、J・Dの少年時代役のオーウェン・アスタロスが良かったです。ちょっと調べてみたら、彼は今、かなりスリムになってます。個性的な顔立ちもあり、次も面白い役が回ってくると良いなぁ、って思います。
クルマに乗って一家がケンタッキーを離れる場面くらいで、「音楽が良いなぁ」と思ったら、ハンス・ジマーだった。映画に合わせた、現代大衆音楽的な交響曲。やっぱり良いなぁ。ペンバートンとハンス・ジマーが俺の中では双璧です。
物語はと言うと。娘の毒親振りに、孫の将来が不安になったグレン・クローズ。孫を引き取り真っすぐに生きる道を辿らせて行く。苦学の末、弁護士事務所採用の一歩前まで来た孫。ヘロイン漬けになった母親を見捨てることは出来ず、ともに歩み続ける道を選択する、と言う話。回顧録が元ネタという事でリアルでドロドロしてます。
親と教育は大事だよねぇ、とか。アメリカの薬物事情のヤバさ、とか。皆保険制度の安心感、とか。アメリカ弁護士業界の、いやらしいまでの選民意識とか。その他、イラク戦争・多人種国家、いろんな現代アメリカの世相を背景に描かれるのは、三代にわたる親子/母子の、「切っても切れない縁」。
進学資金を作るために陸軍に入隊しイラクまでいったJ・D。バイトを3つも掛け持ちしているJ・D。「苦学生」なんて言葉は、今の日本では死語ですけどね。「苦学」のレベルが、凄過ぎるよ。母親の何番目か判らない再婚相手の元で、夫の連れ子とつるんでマリファナ漬けの生活を送っていたとしたら。祖母の元で、貧しさを実感する日々を送っていなければ。あれだけの、成功意欲は湧いてなかっただろうよ、って言う。
期待値高目で鑑賞。その期待値通りの、良い映画でした。
良かった。とっても。
今晩は
ブライアン・フェリーは、ソロになってからの「ボーイズ・アンド・ガールズ」以降の曲はポップで、キャッチーで映画には合うのではないかなあ・・、と思うのですが・・。
デヴィッド・ボウイはこの三年位「レッツ・ダンス」の”モダン・ラブ”は、「フランシス・ハ」や「スウィング・キッズ」で効果的に使われていましたね・・。(好きなので、曲がかかると勝手に盛り上がりました・・。)
私は、年代的にプログレッシブ・ロックとの接点は余りないのですが、”ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター”のピーター・ハミルの(普通は、「フールズ・メイト」でしょうが・・)抒情性溢れる「アンド・クローズ・アズ・ディス」「スキン」「ザ・ラヴ・ソングス」は今でも時折聴きます。とても、好きなのです・・。
又、映画と関係ないことを書いてしまいました・・。
では、又。
bloodtrailさん
コメントへの返信有難うございます。
グレン・クローズ、仰る通り、世界レベルの女優さんで、あの姿、あのキャラクター迄なり切れる方はなかなか居ないのでは👀レベルでした。
今晩は
その通りです。ハンス・ジマーは流石に知っていましたが・・。好きなロックが流れると、気分が高揚するのですが、<最近だと、"いつか、あなたとブッククラブで"のラストで流れたロキシー・ミュージックの"more than this"ですね。>どうも、映画音楽は弱くて・・。
では、又。
今晩は
流石のレビュー・・、というか知らない固有名詞が複数ありました。
勉強になります。
広島の知性に偽りなしですね。(良いショット・・)
では、又。
悔しいので、今から調べます・・。
bloodtrailさん
エイミー・アダムス観たさに、映画館に足を運んだのですが、俳優の皆さんの本気の演技に私も魅了されました。
エンドロールで、この感動STORYが実話だった事を知り、?!でした。