ブラッド・ブレイドのレビュー・感想・評価
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ロックダウンではなくロックアウト
ゾンビ映画を観る際には何かオリジナリティがあるかどうか、自分の基準に合っているかどうかをチェックしてしまいます。「人間が最も怖いか」「社会派テーマがあるか」「笑えるか」の三つ。新しいのは先住民族居留地での出来事だということ、ゾンビウィルスの発生源がどうも魚(サケ)にあるということだった。
時代は1981年。警察署長トレイラーの父親がはらわたを取った魚が暴れているのを見つけ、そこから感染が一気に流行してしまう。トレイラーの息子ジョセフが橋の上から通り過ぎる車にめがけてクソをしたため留置場に入れられるという笑えるシーンもある。
免疫のある者たちが集まったコミュニティでは外部からの流入者を極力排除。まるで大ヒット作品『ワールド・ウォーZ』の続編のような内容で、トレイラーの家族の物語がメインとなっている。
白人に虐げられてきたインディアンの歴史をもほのめかすものなのか、そこまでは伝わってこなかったけど、民族特有のDNAの存在はどんな病気においてもあるのだろう。白人がすべて悪い!そんなコミュニティの中で、ジョセフの恋人チャーリーが妊娠していて彼女には免疫がないこともわかる。その結末は悲しいものだった。
家族のドラマを重視したためか、ストーリーはちょっと物足りない。これならTVドラマ「ウォーキングデッド」の方が面白いかな~と感じた次第。
侍ジーちゃん
ゾンビウイルスが蔓延した世界で、免疫を持ち無事だった人々の居留地にウイルスが入り込んでしまい・・・といった物語。
とにかくゾンビと闘いまくる作品なのかと思いきや、人種や家族の問題、更にはゾンビ世界(!?)を生き抜く人々の厳しさ、残酷さも描かれていたドラマだった。
彼女の哀しい物語や、ゾンビが蔓延るなかでの人間同士の虚しい争いなどの描写は良かったが、ちょっとダレた中盤で話を見失い、後半の盛り上がりにイマイチついていけず。。
刀で闘うじいちゃんがカッコ良かった。
社会派ゾンビ映画
原題のblood quantumの意味は血の分量、元々その人物が先住民族か否かを図るために血筋の濃さを測る意味で使われていた言葉のようです。
白人に虐げられてきた先住民族に免疫があり立場は逆転。白人の血が強い人たちは、ゾンビ化の恐れがあるお荷物として邪魔な存在になるんですね。
blood quantumという言葉の意味が重くのしかかります。
そんな白人と先住民族のハーフの子の出産も控えており…。その子はどんな未来を背負うんだろうなぁ。
他の方が仰るとおり、中盤のテンポの悪さや設定の曖昧な部分はあるものの、きちんとしたテーマに考えさせられたし、ゴア表現も十分、なにより日本刀のじいさんがかっこいいので、気になってる人は見ても損はないかと。
絵も綺麗だしまともなゾンビ映画です。
8トラのカーステレオなんてあったのね
1981年先住民居留地レッド・クローにゾンビが現れ、そこから6カ月後の話。
世界中にゾンビウイルスが蔓延する中免疫を持った警察署長家族と仲間たちがコロニーを形成し、近隣の人々を助けるべく行動するストーリー。
良くわからないアニメーションが入ったり、何故か爺さんが日本刀を持ったりしているけれど、かなりマジメでシリアスなドラマが展開していく。
血飛沫、内蔵、脳みそグッチャリなゴア描写に、かなり期待値は高まったけど、ドラマ部分に懲りすぎて、中盤以降はテンポがイマイチ。
話自体はつまらなくはないけれど、ちょっと世界観が小さ過ぎるし、ゾンビの登場しないシーンが冗長だった。
見どころはじいさまの剣さばき
ゾンビウイルスは川からやってきたらしい。釣り上げたシャケがとんでもなく暴れてのたうちまわる。不吉な兆しは、あっという間に町中に蔓延する。主人公の親子ともどもゾンビに噛まれれてしまう。
そして6ヶ月後。あれ、2人とも生きてる。このゾンビウイルスは、地球を汚す白人を滅ぼすために出てきたらしい。精霊に守られているインディアンは免疫があって、感染しない。
ネイティブ・アメリカンとゾンビの組み合わせは、新しい趣向でよかたんだけどね、中盤のテンポの悪さと、コロニー内での対立軸がわかりづらい。兄貴が白人にしか見えないというのもあるんだけどね。
ただ、主人公親子のじい様が、カッコいい。インディオなのになぜか日本刀を背中に背負ってゾンビどもをバッタバッタと斬り伏せていく。ゾンビ対インディオ侍の物語にしたら面白かったのに。
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