「自分の人生の扉は、自分で開くもの」NO CALL NO LIFE 甘酒さんの映画レビュー(感想・評価)
自分の人生の扉は、自分で開くもの
儚げな光、ざらつくような音、、
か弱くも爆発力の強い 根拠の無い若き強さ。が
映像にとても表現されていた。
不思議な過去からの通話を通して、
子供の頃の自分や大切な人の声を聞き、話すことで
自分に向き合いそして紐解かれる過去。のその先∙∙∙
それぞれ、幼い頃の劣悪な状況下で育った苦しさや哀しさの境遇により
何かが足りないままの佐倉有海(優希美青さん)と春川真洋(井上祐貴さん)の2人。
「−(マイナス)」+「−」は「+(プラス)」には決してならず
「−(マイナス)」+「−」は「=(イコール)」にしかならない。
足りないモノ同士、似たモノ同士は補うことは難しく、悲しみしか産まない。
だが、ただ惹かれ合い、求め合う2人。
それは彼らにしか解らない共鳴や必要性でもあり、
観ているとキリキリと胸を締め付ける。
救いようが無いと言えば それまでかもしれないが、
2人が出会い、互いを引き寄せ合い、
手探りでも、自分達の人生の何かを変えていこうと、
もがき苦しむ姿は、無計画で夢見がちだが、
実はそれこそが意外とリアルなのかもしれない。
暗く重い内容だが、後味が悪いわけではない。
どんな人生でも、親の支配から離れれば、
人生の分岐点の選択をするのは結局自分であるから、
未来は自分で変えれるモノだ。
愛はあるが決して交わることのない従兄役に犬飼貴丈さん、
同級生のしたたかな女子役の小西桜子さん、等∙∙∙
何より、演者の皆さんが本当に魅力的で素晴らしかったです。
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