「【”置いて行かないで・・。” 親からの愛を注がれずに育った哀しき過去を持つ、若き男女が徐々に惹かれ合い、逃避行に至る経緯を描いた作品。切ないです・・。】」NO CALL NO LIFE NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”置いて行かないで・・。” 親からの愛を注がれずに育った哀しき過去を持つ、若き男女が徐々に惹かれ合い、逃避行に至る経緯を描いた作品。切ないです・・。】
ー ネグレクト、児童虐待を描く映画が多くなってしまった昨今。
しかし、今作はそれを背景にしながらも、必死に愛を求めて生きる高校生男女の恋愛を、切なすぎるトーンで描いている。ー
<Caution! 以下、内容に触れています。>
◆感想
・有海(優希美青)と、不良とみられているハルカワの哀しき相似性が作品構成上、上手く機能している。
・有海の携帯電話の着信履歴に電話すると、”現在使われておりません・・”と言う無機質なアナウンスの後、グリッジ音が混じり・・、幼き男の子が出る。
ー ”誕生日のプレゼントは何でも良いの? じゃあ、ママを殺して・・。
時を超えた、ヘルプメッセージ。
そして、終盤明かされる、有海の哀しき過去。
メッセージのすり替えが、絶妙である。ー
・似た者同士の二人は、徐々に惹かれ合い、共に”ある空アパート部屋で生活をするようになる。
ー ここで、鍵の場所をサラリと見つけ、”大体、こういう場所に隠すんだよ・・。鍵の置いてあった場所は、子供の手が届かない所である。
そして、ハルカワの少年期のフラッシュバックが被せられる。
柱に刻まれた、傷。ー
<井樫彩監督のカンヌ映画祭出品作「溶ける」
そして、フライヤーのみ手元にある初長編作「真っ赤な星」を観たいと思わせられた映画である。>
<2021年7月18日 刈谷日劇にて鑑賞>
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