「非現実的な世界でささやかな幸福を謳った」川っぺりムコリッタ エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
非現実的な世界でささやかな幸福を謳った
前作の「彼らが本気で編むときは、」を観ていないので、2012年の「レンタネコ」以来10年ぶりの荻上直子監督作。
これはかなり好きだった。
人から金を騙し取り服役した主人公。刑期を終えた彼を迎えたのは富山の塩辛工場、そして古い安アパートのハイツムコリッタ。
これは荻上監督が創出した理想のコミューン?
リアリズムを排した非現実的な世界だった。
人とふれ合うささやかな幸せを謳った。
幸福論があった。
温かい空気にふれ幸せな気分に浸った。
そう、非現実的な空間で真実を語るのが荻上スタイル。
2007年のマイベストテン第2位とした「めがね」以来15年ぶりのテン入りもあると思う。
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gachonさんのコメント
2022年10月12日
かもめ食堂と本気で編むときは の2本しか監督の作品をみてない私ですが、この作品も大好きです。温かい作品です。荻上監督の人間性が滲み出てました。マツケン、秀隆さん、ムロさん、ひかりちゃん、みんな素敵でした。まるでフェリーニの映画をみているような至福感がありました!