「自分を作っている、「記憶」」林檎とポラロイド mamiさんの映画レビュー(感想・評価)
自分を作っている、「記憶」
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突然記憶喪失になってしまう奇病が蔓延する世界。発症すると救急車で運ばれて「新しい自分」になるための様々なミッションをこなしてはポラロイドに撮ってアルバムに溜めていく…というギリシャ作品。「記憶と自己形成」ということを一緒に考えさせられる。淡々と静かな感じもすき。
記憶がまったくなくなると、クリスマスが何だかも、この食べ物を自分が好きかもわからない。それって「自分」なのか?自分のかなりの部分を記憶つまり経験が作ってるんだと気付かされるよね。そして、この主人公、もしかして何か辛いことでもあって発病したフリしてた?とも思った。そう考えると、冒頭で頭を打ち付けるような行動をしていたのもしっくりくる。忘れたい人、忘れたい記憶があるのかな。
最後に、記憶にいいと言われる林檎を食べているのも象徴的。
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