「【"歌は人の心を高揚させ、救う筈・・。"複数の男女の関係性、心象を描いた作品。ルーニー・マーラの透き通る様な美しさが素晴らしい。”全集中”で観ないと、置いていかれる作品でもある。】」ソング・トゥ・ソング NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"歌は人の心を高揚させ、救う筈・・。"複数の男女の関係性、心象を描いた作品。ルーニー・マーラの透き通る様な美しさが素晴らしい。”全集中”で観ないと、置いていかれる作品でもある。】
-序盤を観て、ストーリーよりも、名優達の表情、肢体の動き、懐かしきロックフェスの映像を堪能するスタンスに脳内で変換して、鑑賞続行。-
◆全編を通して、悩めるフリーター、フェイを演じるルーニー・マーラの透き通るような美しさ、弾ける笑顔、憂いの表情が素晴らしい・・。
・大物プロデューサー、クック(マイケル・ファスペンダー)と、売れないソングライターBV(ライアン・ゴズリング)との狭間で
"私は汚い・・"と呟きながら、迷うフェイの姿を華麗に演じるルーニー・マーラ。
・クックは金に糸目を付けず、享楽的な生活をエンジョイしている。幼稚園の先生だった夢を諦めたウェートレス、ロンダ(ナタリー・ポートマン)にも、手を出すし・・。
-コラコラ、両手に花とは、良い身分だなあ。だが、マイケル・ファスペンダーが演じると余り嫌味に見えない・・。悔しい・・。-
・一方、BVは素敵な女性(ケイト・ブランシェット)との恋を、母から"釣り合わない・・"と否定され、父親の病んだ姿を見て、音楽の街、オースティンを離れる決意をする。
ー女性の、真珠のネックレスがばらけるシーン。-
・さて、美しくも悩めるフェイは、最終的に、どちらの男性に魅力を感じたのかな?
◆時系列も、行ったり来たりで、ナカナカ見応えがあるが、”テレンス・マリックワールド”に飲み込まれず、楽しく鑑賞した作品。
<成功、夢、愛情、友情・・・。
何が大切なのかは、その時々で変わるだろう。
けれども、矢張、”金” ”成功“ ”地位”よりも ”愛情” ではないかなと思った作品。
”愛情”も努力しないと永遠ではないが・・>
■蛇足
・イギー・ポップの元気な姿が嬉しく、パティ・スミスの深い言葉が心に滲みた作品でもある。
ジョン・ライドン(分かった人は沢山いるよね。)、レッチリ・・。
早く、ロックフェスやギグに行きたいよ・・。