「笑えますがラストはホロリと泣かせます。」83歳のやさしいスパイ Yojiさんの映画レビュー(感想・評価)
笑えますがラストはホロリと泣かせます。
第93回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた笑えて泣ける感動的な作品。
出だしは探偵ドラマのように始まりドキュメンタリーらしくなるのは老人ホームが舞台になってからで意外性もありますが自然な筋立てが面白かったです。
何よりも80~90歳の男性が条件という探偵事務所の求人に応募してきた老人スパイ役のセルジオの人間味あふれる言動が心を打ちます。
彼の役目は臨時雇われ探偵として施設内の自分のターゲットが介護士から虐待や盗難の被害にあってないかを探偵上司に調査して報告する事なのですが、徐々に施設内の多くの人たちの信頼を得て悩みや相談を聞くようになり最後は探偵上司に人間の本質を訴えます。
施設の老人たちは皆孤独で家族とのつながりを望んでいる。愛する家族がいる自分がどれだけ恵まれているのかが理解できた。と上司に訴えるシーンには思わず泣けました。
私の父も施設にお世話になっているのでできるだけ会いに行きたいと心から感じました。老人問題を笑いとユーモアを交えつつ真剣に考えさせる良心的な映画です。
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