「トニーレオン尊い。」シャン・チー テン・リングスの伝説 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
トニーレオン尊い。
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まず最初に、今作の欠点というべき、「登場人物の気持ちの揺れをそのまま表現しているために、後半の歌舞伎的展開の盛り上がりが薄い」という点を挙げる。
今作の主人公は便宜上シャンチーだけども、実際はトニーレオンのラブストーリー。
強いていうならば2時間で終わる、スターウォーズ&指輪物語である。
1000年以上生きるトニーレオン。
観ていると、まあ彼なら分かる。
と不思議な説得力に溢れている。
全編かっこいい。
アクションもキレがあり、懸念していた登場人物たちの描き方も丁寧だ。
しかし、最初に述べた通り、気持ちをそのまま描いているために、テンリングスを率いる権力の亡者であり最強の敵である父親が、終始、良いお父さんなのだ。
そのため、後半の扉を開けようとする彼の姿も愛故の脆さなだけで、殺すに値する極悪でもない。
結果テンリングスは息子と娘にそれぞれの意味で引き継がれる訳だが、トニーレオンの優しさは最後にまとめて持ってくる事で、映画としての感動もまた違ったものになるんじゃないかと歯がゆい。
ベンキングスレーがアイアンマン3より活躍していたり、FF7のバレットみたいなゴリラが改心して味方になったり色々と熱いシーンもあり、クライマックスのバトルも迫力満点。
お金のかかったグリーンディスティニーだと思えば納得する出来だとは思う。
トニースタークもキャプテンアメリカも居ない世界を担う世界が始まった。
それだけでも嬉しいし、これ劇場でやるなら、シネコンもブラックウィドウの時点で仲直りすりゃ良かったのに。
P.s. 実家を飛び出して僕もそろそろ6年になります。
(武術は出来ない)
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