SEASONS OF WOMANのレビュー・感想・評価
全2件を表示
共感を求めて、その後は?
春、夏、秋とそれぞれの年代の共感を求めるところまではよく、
その後の冬が訪れて冬の共感を求めるところまでは良いのだが、
それでそのあとどうしたいのかが分からなかった。
慰め合った後には、残った座席の争いを勝ち抜くと春が訪れるとでも言うのだろうか。
桜、向日葵、紅葉、雪
世代を春夏秋冬に例えて、「女性」の生き方や悩みを描いた4話のオムニバス。
笑女クラブ
一日一笑いと唱えるハイスペックギャルと、いつも黙々と勉強をする愛想のないガリ勉の話。
それで良いと思っている子と、それが嫌だった子が「そういうもの」と気付くストーリーで、爽やかでむず痒い。
彼女のひまわり
高校時代の仲良し3人組の1人が亡くなり、その葬式に向かう途中の女子大生2人の打ち明け話。
自身の物だと引っ掛かるけど、それが友達の問題なら大したことではないと赦し受け入れられるという、日本人らしい傍からみたら可愛らしいわだかまりと友情が心地良い。
AUTUMN OF WOMAN
仕事の出来る独り暮らしの姉と、彼女の家にべそをかいてやって来た就活中の妹の話。
ミスを嘆く妹を諭しつつも、妹と自分を比較してしまう姉という、誰もが抱えるものはあるんだよという痛みからの姉妹の関係が微笑ましい。
雪の女
前3作の数年後、出版社で働く夏で女子大生だった女性が行き詰まる話。
秋のストーリーを別の人物ver.且つ拡大版という感じで、春の女子高生の一人と秋の姉も登場し展開していくけれど、非情に重く、これまでの3作を踏襲してはいるものの、男の自分には少し受け入れ難い。
共感、同情、同調を欲し、女性の幸せとはというものを強く感じる作品で、春夏秋は結構好みだったけど、冬はちょっと自分には合わなかったかな。
全2件を表示