「B級オカルトの金字塔」キャリー(1976) 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
B級オカルトの金字塔
ホラー映画という言葉はなく、オカルト映画と言っていた48年前に映画館で観て以来。
その三年前に社会現象になったエクソシストを契機にオカルト映画ブームが巻き起こり、この作品もそのブームに乗って量産されたB級オカルトのひとつ、程度にしか認識していないのが当時の映画ファンの共通理解でした。
再見すると、サイコの効果音をそのまま使ったり、イケイケお姉さんが当時大流行のファラフォーセットの髪型マンマだったり、いかにもB級な造りながら、ツボを押さえたスリリングな作品であって、且つ典型的なアメリカの学園ドラマでもあり、バカにしながら観ていた初見の評価を大きく変えました。
特筆すべきは、これだけ惨めにいじめられながら、悲惨さや同情心をまるで感じさせなメリハリを利かせすぎたパロディのような演出方針です。
しかし、映画館で本気の悲鳴があがった経験は後にも先にもこの作品だけです。
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