「もう40年近く誤解していたことになりますがこれはちっともホラーでは...」キャリー(1976) よねさんの映画レビュー(感想・評価)
もう40年近く誤解していたことになりますがこれはちっともホラーでは...
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もう40年近く誤解していたことになりますがこれはちっともホラーではなくて、狂信者の母に支配され学校でも虐げられたいたいけな少女の清らかな魂の解放の物語。
豚の血を浴びたキャリーのスチルが当時小学生だった私を怯えさせていたわけですが惨劇に至るまでのキャリーはあまりに可憐で眺めているうちに涙が出てくるほどで、プロムキング候補のイケメン、トニーと恥じらいながらチークを踊るキャリーに実際泣きました。
映像は演じるシシー・スペイセクの向こうが透けて見えるようなきめ細かい肌の質感を見事に捉えていて溜息が出るほど。キャリーの受難を暗示するように直接的またはサブリミナル的に繰り返し十字架が浮かび上がる仕掛けも洗練されていて美しい。70年代のオトナはこの映画の魅力を子供達にちゃんと伝えるべきだったと思います。
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