「監督の本気がズレてる気がすることも含めて愛らしい。」スカイライン 逆襲 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
監督の本気がズレてる気がすることも含めて愛らしい。
だいたい30分おきに番組が変わるみたいな分裂症的な怪作だった二作目が大好きな者としては、今回はもっとオーソドックスなB級SFになっていて、物足りないという気持ちはある。しかし、一作目meets『ザ・レイド』だった二作目と同じことはせず、もっと大風呂敷を広げたいという野心はしかと伝わってくるので、つい笑顔になって観てしまう。
エイリアンは格闘技で倒せるという「超コワすぎ」シリーズがコックリさんを素手で殴りにいったような痛快さは今回も踏襲されていて、リアリティラインのユルさと、キャラの本気の熱量と、最後はNGシーンで〆るお気楽感が正三角形を成しているこのバランスは、本シリーズならではの得難い特徴になっていると思うので、どうか懲りずにまだまだ続けてほしい。
リアム・オドネル自身は脚本家としても監督としても成長したと胸を張っていたが、それについては賛同はしかねる。むしろ成長しなくていいから、無茶を突き詰めてほしいシリーズだと思っています。
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