激怒のレビュー・感想・評価
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もっと行け!仮免デカ!
安心安全犯罪0の町がこれ程までに息苦しいとは。いやはや、物は考えようですね。問題行動起こしまくりの狂暴刑事が感情をコントロールする治療を受けるためアメリカの施設に3年間監禁される。
やっと帰国を果たしたものの町はどこか様子がおかしい。そこは割に合わない恐怖と正義という名の暴力に支配されていた。昨日の友が今日の敵。もはやファンタジーな世界。大切な人を守るため3年振りにぶちギレた刑事が全員ぶっ殺しにかかります。なかなか過激なバトルシーンですけど、ちょっとわざとらしいというか嘘くさくなっちゃってて個人的にはもっとギリギリのとこでバッチバチにやってほしかった。ま、手首に関しては心配してます。
オープニングとエンディング映像がめっちゃお洒落。そして開始早々の飲みメンバーが豪華過ぎる。井浦新にセリフなしとかそういうとこ嫌いじゃないですよ。
「高橋ヨシキの映画」だった。
アートディレクター・映画ライターとして知られる高橋ヨシキ長編デビュー作。
主人公の暴力刑事が治療を受けさせられ――という設定は、高橋ヨシキ版「時計仕掛けのオレンジ」という感じかな。
帰ってきたら彼のいた富士見町がディストピアになっていたという世界観は序盤でその片鱗を見せてこと、今の日本全体を取り巻く“嫌な”空気感を的確に反映していて、監督のデザイン・映像センスが光っているので少々戯画化されている描写も個人的には気にならなかった。
何より、普段自身が映画評などで話している事がしっかり本作に反映されていて個人のキャラクターと映画の間にブレがなく、誠実な印象を受けた。
もちろん、脚本には舌っ足らずなところもあるし、映像も低予算ゆえのショボさは見え隠れするけれど、本作主人公の「怒り」は、高橋ヨシキ本人であり、オタクやLGBT、人種などなど、元総理が望んでいた「美しい国」からはみ出した人々の怒りでもある。
その肝の部分がしっかり描かれているだけで、本作は映画として最高なんじゃないだろうか。
説法
まぁ、スカッともしない。
行き過ぎた正義とか正論とか協調性みたいなのが、主人公の敵なわけだけども…もうその時点から胡散臭い。今の現状の一部分を切り取って極端な偏見を加えて、共感しやすい汚物に仕立ててるような感じだろうか。
やりたい事は分かるのだけど、あちら側の人達だって、その姿に自分を重ねはしないと思う。
そんなモノと対峙するわけだらか、主人公にしてみたって「うるせー、馬鹿野郎!」と暴れてるような感じだった。
なるほどタイトル通りの作品ではある。
あー、そっか。
反面教師みたいな事で、この作品を見て「歩み寄りが大切だなぁ」と思ったので、そういう事を喚起する構成になってたのだな。
だから、スカッともしなくていいのか。
きっと、コレに関わった人達は、俺なんかよりずっと優しくて、社会を憂いている人達なんだろうなぁ取った思う。
行き過ぎた監視社会を描いたバイオレンスアクション
あの高橋ヨシキの初監督作品ということで期待値を上げに上げた状態で激怒を鑑賞してきました。
結論から言うと、期待してたほどは面白くなかったっていうのが正直な感想でした。
邦画ではなかなか見れない過剰な暴力描写とか、ジョージ・オーウェルの1984を彷彿とさせるような行き過ぎた監視社会とか、個人的に好きな要素は散りばめられてはいたのですが、架空の富士見町が若干誇張・戯画化され過ぎてるきらいがあって世界観のチープさが際立っているように感じてしまいました。
あと敵を全滅させて最終的に解決するオチの付け方も、自分たちの基準に沿わない人間を暴力的な方法で排除する保安委員会のメンバーたちと何ら変わりがないんじゃないかって思ってしまいました。
どっちもどっち
うーん😔
どっちもどっちじゃないの。
たくさんのキャストの名前がクレジットにあった。井浦新もあったけど、どこで出ていたかわからなかった。
宇野祥平は出てなかったな。
全国に富士見って名の付くところはたくさんありますが、富士見警察署はないみたいですね。
おじさんは怒ってるんだぞ!
現政権に対する怒りが、映画にこれでもかと込められている
新署長の俳優の顔が某元総理に寄せていると感じたのは自分だけではないよね⁉
そう考えるとあの自警団は今話題のあの宗教団体になるわけで(意図はなかったろうが)先月のあの事が映画を超えてしまったのはなかなかの皮肉
うーん😔バイオレンス感はあったけど…
感覚的に邦画は合わないのだが、題名に惹かれ観てしまった。
が、内容は…。確かに映画で出てくる富士見町(桐生市で撮影)に違和感はあったけど、日本の長いものに巻かれる的な国民性を象徴する内容。世界にはみせれないし、見せて欲しくない。
終わって激怒💢😠💢した。
EVERYONE IS WATCHING YOU
自由や平等、人権の尊重といった公正・公平な正義は忌避され、普通の日本人(マジョリティ)の平穏や安心に寄与する通俗道徳やマナーばかりが優先される。そして不当や不正への怒りは「平穏」のためにトーンポリシングされ、懸命な人がメタ位置からどっちと認定する。そうした日本社会の病理を戯画化した秀作。
自警団を結成し、街の平穏を乱すものをリンチし虐殺するさまからは、時期的な事もあり、震災下で同じように町内会の自警団が起こした朝鮮人虐殺を想起させられた。
「BIGBROTHER IS WATCHING YOU」を日本的マヌケさで秀逸に翻案した「みんなが見てるよ!」のポスターに監視されるディストピアで、ルドヴィコ療法よろしくアンガーマネジメントされた主人公が「怒り」を取り戻す話。
いろいろ瑕疵はあるけど、知恵と工夫と初期衝動にあふれていて面白かった。
殴りすぎて突き出た骨さえ武器にするところや、人体破壊にがっつりウェイトをかけているところ、主人公たちの歯がちゃんと汚いのもよかった。
独特の映像美に彩られたヴァイオレンスが浮き彫りにする凶暴な社会風刺、強烈な強烈な毒気に激しく咽せました
まずBGMで鳴っているシンセの音が80〜90年代のVシネ感を醸していてゾクッとさせられます。実際主人公の深間は昭和を引き摺った刑事で、血の気の多い若いチンピラの面倒を見つつ夜の世界に睨みを効かせる男。暴力事件で一般人を殺してしまい3年もの間 NYの謎の医療機関に拘束されて帰ってきてみると街は安全・安心のスローガンを掲げた警察と町内会が町内を暴力で支配していましたという話。アートディレクターとしても映画ライターとしても極めて個性的な作品を世に出している高橋ヨシキ氏が企画、脚本、監督を務めた作品ということでまず全編を覆っているのは凶暴な社会風刺。一台も車が通っていないのに赤信号を待つ通行人達、ゴミ屋敷に住む親子を排斥しようとする不法侵入する住民達、グリーンのベストを着て集団でパトロールし些細な罪を犯した者をリンチする自警団、富士見町という架空の町は現代日本のカリカチュアであり、そこでついにブチ切れる深間の姿は『フォーリング・ダウン』の主人公や『デモリションマン』の悪役フェニックスを重ねてしまいます。
独特の映像美に彩られたチープで猥雑な世界観は『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』のパノス・コスマトス、『サマー・オブ・84』のフランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセルといった監督陣の作風とも共鳴するぎらついたヴァイオレンスに満ちていて、強烈な毒気に激しく咽せました。
個人的には乗れなかった。
各シーンの画作りは凝っていて、不穏なノイズ音と相まってカッコ良いカットが多くありましたが、作品全体としては、個人的には乗れなかった。
独自ルールと暴力で支配する町内会に対する怒りが頂点に達し、結局暴力で解決。ってところが、う乗れなかった最大のポイント。
あと、今、警察や自警団による一般人への暴力を描くには、マスコミやSNSでどう扱われるか。の視点が必要な気がするが、一切無かったのも違和感。
オッサンのファンタジー。足りないのは予算とエロ。
監督の過去作(脚本だが)の冷たい熱帯魚と同じで、とにかくいい味を出したオッサンが一杯出てくる。悪い、くさい、汚いオッサンからあんなに深い味を引き出せているのが痛快だった。もっと見たい。もっと悪辣なオッサンを見たい。とわくわくしていたら気が付いたら上映が終わっていた。少し物足りなさは残ったかな。でもオッサンのキャバクラは見ていて楽しい。こういう作品もっと増えてほしい。
残念だったのは予算の制約のせいか、見せ場が少しチープだったこと。地域ボランティアみたいな人達はもっといてもよかったと思うし(あれでなんでホームレスみたいなやつらを一掃できるのかわからん)、マンツーマンでの殴り合いも楽しいけど、やっぱり地域ボランティアみたいなやつらが爆発か何かで全員ぶっとぶシーンは見てみたかった。それにラスボスの見せ場はもっとあってもよかったと思う。もっと叫べ、もっと後悔しろ、生きるのをやめるな、そんなに簡単には死なせねーよ、みたいなねっとりしたシーンが見たかった。監督はひょっとして早漏なのかな?
そう。早漏と言えば、あとエロが足りないと感じた。圧倒的に足りない。おそらく監督は意外に紳士だからだと思うが、ここまで排除するかね。タランティーノも「ぼくは紳士なんだよ」とか言っているらしいし、映画なので生々しさが際立つのはわかるが、そこはエロゲーやエロ同人の精神を見習ってほしい。タイヤネックレスをするぐらい極端化した社会なら性衝動も抑えられんだろう。そこら辺のバランスがずれているのが少し気になった。ぼくはおっぱいがでかい人の方が好きなのでそこも気になった。次はもう少しおっぱいにも気を使ってください。
最終評価の話に移ろう。こういう映画が増えれば最強のバイオレンス映画が見れるかもしれないという期待を込めて5点をあげたい所だが、気に食わない点が少しあるので0.5引いておいた。
監督の次回作に期待である。
富士見町には住みません。引越します
安心安全のためなら一般町民をリンチして殺していく自警団?の方達のいる町に自身が撲殺した罪で外国に拘束されていた刑事が帰ってくる。かつての若い仲間達もやられて復讐の為に暴れる刑事が大体のストーリー。なかなかいいシーンもあったけど個人的にはイマイチだったかな。もっとエグくてもよかったしエロとかあってもよかった。でも好きな世界ではありました。
みんなが見てるよ!
すぐにキレるやり過ぎ刑事が正義の狂った「犯罪ゼロの町」にキレる話。
暴力刑事として問題視されていた男が、バカどもにブチ切れて撲殺してしまい、アメリカで怒りを抑える治療を受けて帰国したら…。
みんなが見てるよってめちゃくちゃ日本らしい気色悪い縛り方を押し出したり、町会と警察が協力し犯罪を撲滅すると言ったら聞こえは良いけれど、というのを判りやす~くみせていて、これはある意味マッドマックスですねw
そして日本映画にしては珍しくなかなかなゴア描写。大きい規模の映画ではないから、あまり金がかけられないであろう中かなり頑張っているんじゃないですかね。
どうしても…
秘宝を潰された件を想起させる。
人間大なり小なり悪事は働くし、良いとこ悪いとこあるけど、やり過ぎは良くないって最近のSNSの炎上騒動をみて思う。目くそ鼻くそみたいなレベルの話で誰かの仕事を奪うとこまでやるか?世間の笑い者になってそれで充分だったのでは?そう思う人が少ないのだと知ってショックだった。一見正しい事を言っていても自分の都合でしか言ってないから、相手側の仲間やご家族まで巻き込んでも平気っていう身勝手が出来る。
正義は恐ろしい。正義は全て人それぞれで個人のものでしかない。また世間の流れは同調圧力になり本当はこれおかしくない?と思ってても何も言えないとか狂ってる。そうやって思考停止させられている。これは現実の話ですね。
サタニズム(Satanism)、あるいは、ディアボリズム(diabolism)
監督本人が公言しているので、その思想や哲学を元に描かれた作品であることは間違いない。
決して、悪魔を崇拝してる訳ではなく、人間の悪魔的側面を否定することなく旨く利用しようという考えというと、一寸買いかぶり過ぎか・・・
ストーリーそのものはジャンル映画的な進行になってはいて、展開の端々はハッキリ言って拙い。まぁそれも含めてジャンル映画的要素と言えば正しいし、そういう観方を心得るべきであろう。
結局、あの薬(精神安定剤?)の効能や、何故渡米?や、署長との関係性やその後の処遇等々、本筋には影響がない部分を突っ込むところが正に悪魔主義者から敬遠される”原理主義”的発想なのかもしれない。
今作品のテーマである”暴力”という行為に正面からぶつかり、その疑問を分かり易く提示したことは非常に意義深いものを感じる。勿論、作品では一切その模範解答は提示されない。観た人がどう持ち帰るかということであろう。
しかし、自分が観た回の観客の、あのくたびれた多数のオジサン達(含む自分)に、どうして欲しいのかそんな疑問も又湧いてくるのが面白い。或る意味、上映そのものが”ミサ”なのかもしれないと、隠れ嘆美主義者達と共に、劇場を後にしたのだった…
【良かった点】 近未来SF系列の作品の中でも珍しい血生臭く、男臭い...
【良かった点】
近未来SF系列の作品の中でも珍しい血生臭く、男臭い映画だった。ストーリーもシンプルで勧善懲悪ものではありつつも主人公も暴力でしか解決できないという不器用さ、グレーさがこの作品の売りだと感じた。ラストバトルシークエンスの折れた骨で戦うシーンはかっこよすぎてニヤニヤが止まらなかった。
【良くなかった点】
個人的な話になるが、ロケ地が馴染みありすぎて純粋な気持ちで楽しめなかった。知ってる場所しか映らんって何?笑
邦画では中々観られないド直球バイオレンス
昨今うんざりする程に話題に上がるSNSの炎上やコロナ禍で問題になった自粛警察、悪い事をしている奴には何をしたって良いんだ。正義感の強さ故に行き過ぎた行動をしてしまう人達。そんな人たちに激怒します。インデペンデントという位置付けですが、とてもリッチな絵作りで妥協をせずに内なる怒りをこれでもかと見せてくれます。
この情勢で中々難しいけれど、この映画は大勢でワイワイ盛り上がりながら観るべき作品です。
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