「家族を奪われた絶望が2人の心を脆くうつろなものに」この世界に残されて arlecchinoさんの映画レビュー(感想・評価)
家族を奪われた絶望が2人の心を脆くうつろなものに
1948年ハンガリー。ともにナチスによって家族を奪われたユダヤ人の少女と中年医師。2人は寄り添って暮らすようになる。家族を奪われた絶望が2人の心を脆くうつろなものにしている。2人は親子のような恋人のような絆で結ばれていく。東欧には共産主義化の波がひたひたと迫っている。
大人である医師も心が弱いところを垣間見せるところや、少女が医師に対してエレクトラコンプレックスを感じるような淡い恋心など、2人とそれを取り巻く人たちが丁寧に描かれている、傑作です。
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