アイの歌声を聴かせてのレビュー・感想・評価
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キャラクターが丁寧に描かれている
ストーリーだけだと星3くらいなのですが、キャラクターが魅力的で丁寧に描かれていました。
一人ひとりに焦点を当てながらシオンとの繋がりを深めていった展開が良かった。
特に気に入ったキャラクターはトウマです。
ああいうオタクで地味なキャラクターがヒロインとくっつくのって珍しいと思うんですが、小学生の頃からの恋が成就して良かったなと思いました(笑)
10歳の頃からあんなストーカーまがいのことしてたとしたら変態だなと思いますが…笑
初めはサトミを直視できずに頬を赤らめているだけだったのに、後半の月に照らされながら手を差し出すシーンとかめちゃくちゃカッコよかったです。
序盤はシオンがいきなり歌いだして正直少しイラッとしたり、お母さんがお酒飲んで不貞腐れてるシーンとか生々しいなと感じ、マイナス点もありますが、登場人物がしっかり描かれていたので総合的にはマイナスを補える出来でした!
絵は良いですが、ストーリーの斬新さはイマイチ
作品の感想は、まあ合格点かな。絵は良かったです。ストーリーはやや年齢層低めかな。声優は福原遥(まいんちゃん)は上手いです、この子声優でもやっていけそう。土屋太鳳がねぇ〜、、、歌も含め微妙でした。という訳で、合計では及第点かな。
絵は、さすがJ.C.Staffですね。パンフにもありますが、ミュージカルシーンの口パクとかも、しっかり入っていて、こだわった絵作りでした。キャラデザも可愛いし、萌え的な要素は充分ではないか、と。あと、緊迫するシーンで、実写みたいに少しづつ、カメラが寄ったり、パーンしたり、ワザとブレたり、撮影の芸が細かかったです。
ストーリーは青春群像のジュブナイルもの。ちゃんと感動できますよね?って感じ。岡田斗司夫風に言えば「体に悪そうな添加物満載のスナック菓子」ですが「それはそれで美味しい」って感じかな。
途中から「AIものなら、タチコマとバトーさんのストーリーの方がよほど感動するわ」と思いながら、脳内で「僕らはみんな生きている♫」をかけて観ていたら、最後のオチ(人工衛星に逃げこむ)に笑った。
確かに、良くできて伏線ですよね。冒頭で監視カメラをハッキングしてサトミを観ていたトウマ。サトミが抱えるトラウマ。この伏線をシオンがサトミを見守ってきたネタに繋げるってのは、良くできている。ただ、繰り返しだが「添加物多め」の濃い味なんだな〜。
天然美少女転校生が倦怠化している日常を掻き乱すのをミュージカル風にやったり、派手な花火や演出にするのも、別にAIじゃなくてもよくない?ヒロインを「見守り続けてきた」というのも、「飼い犬」でも「人形」でも魂の転生的な設定でも出来るし、AIを期待すると物足りないかもね。
ちゃんと面白いものにはなっているが、期待度が高すぎたかな〜。「心が叫びたがってるんだ」と「攻殻機動隊」と「イブの時間」をブレンドしてみたが、元の味は越えられなかった、って感じ。
素晴らしい!
まず歌がいい、絵も綺麗、ストーリー展開も爽快
特にディズニー好きな人は時々入るミュージカルもかなり楽しめると思う
あとさとみは幸せ?って何度もシオンが聞いてて幸せについて考えさせられてぐっときました
ユー・ニード・ア・フレンド!
確か去年にこの作品のビジュアルが公開され、絵柄がとっても好みだったので楽しみに待っていました。予告から土屋太鳳さんの圧倒的歌唱力に魅せられ、試写会の感想も高評価と、期待値MAXでいざ鑑賞。
率直な感想として、幸せになっちゃいました。1年近く待ちわびた心が満たされました。
まず序盤のAIの思考回路を映すCGの映像の没入観が凄まじかったです。普通の劇場で観たんですが、IMAXに来たのかな?と思うくらい見入ってしまい、J.C.STAFFの本気をいきなりドカンと感じました。
今作の凄いところはミュージカルという突然物語をガラッと変える演出を自然にやっているところです。ポンコツAIという設定、特に"ポンコツ"がここまで活きる演出はすごいなと思いました。突然歌い出すことにも信憑性がありますし、そのミュージカルもとてもハイクオリティで、歌と一緒に楽器を弾いたり、スピーカーで音楽を鳴らしたり、照明をつけたりするのもAIと機械がシンクロしているというのも素晴らしいアイデアです。土屋太鳳さんの美しい歌声も合わさって、ミュージカルシーンはずっと鳥肌が立っていました。ポンコツだからこそまっすぐな性格も強調されていてすぐに好きになる理想のキャラクターです。実写ではありますが、「ヲタクに恋は難しい」みたいに適当なミュージカルをすると変に冷めますし、面白みが薄れます。日本でミュージカルをするというのはなかなか鬼門に思えていましたが、その壁を堂々と乗り越えていきました。練られた脚本と美しいアニメーションにまず拍手喝采です。
先に述べたキャラクターそれぞれの個性が喧嘩していないのも良いです。とある事情で告げ口女と呼ばれ孤立しているサトミ、機械いじりが得意でサトミと幼馴染であるトウマ、サバサバしているけれど彼氏のことを真っ直ぐに愛しているアヤ、なんでも80点と自己評価の低いイケメンなゴッちゃん、柔道部員だけど本番の試合にとても弱いサンダーと、高校生活の中でいそうな人物を忠実に描いており、そこにシオンが混じることで5人の抱えている悩みを解決へと導いていくストーリーの本筋も素敵です。
アヤとゴッちゃんは喧嘩しているカップルで、ゴッちゃんはアヤに自慢のおもちゃにされていると勘違いしていますし、アヤは一途に好きなのに理解されていないと思い込んでしまっていてすれ違っている2人。それをシオンが掻き乱していき、2人の繋がりを強めていく流れも自然でとても良いです。シオンがキスで相手の心を理解しようとして、ゴッちゃんが全力で口を逸らしているのもまた愛らしいです。
サンダーの本番の弱さを克服するために、シオンがプログラムをコピーし、サンダーとの練習に付き合うシーンも魅力的です。ここもミュージカル、しかも踊り多めの場面を柔道とマッチさせていてとても良かったです。背負い投げなどの技や、柔道着でのステップも違和感なくミュージカルに落とし込んでおり、シオンが女の子であることにドキドキするサンダーの気持ちも分かるよウンウンと楽しいシーンでした。
サトミとトウマの少しだけ気まずい関係。過去に元あったAI機器を改造したものがサトミの母に見つかり、突き戻されたことにより気まずくなっていましたが、トウマも目線で追っているなど青春やなーとニヤニヤすること不可避でした。トウマがシオンを理解していき、命令という項目ではなく、友達として接する姿をサトミも学んで接する態度も変化していくのも可愛げがあって良かったです。シオンが人間関係を良好なものにしていきつつ、サトミを幸せにするという大きな目標を成長過程と並べているのも描き方としておもしろいです。
一応今作の悪役の副社長も嫌味の言い方が良い意味でウザく、こういう人いるんだろうなーと思うナイスな人物配置でした。サトミの母親も優しい人で、家を出る前に娘とおまじないをするのも愛らしいなーと思いました。
サトミに本心を伝えるためにトウマたちがシオンと協力して、サトミの好きなアニメの曲をコピーし、パネルや風力発電機的なものを舞台に壮大なミュージカルをするシーン、花火を打ち上げたり、映像を映したりと今作で最も美しさの際立つシーンでした。心にグサっと刺さりました。
そして終盤、シオンがプログラムに反したために捕まったので、シオンを取り戻すために全員集合し取り戻す計画を立てるミッションものの面白さも出てきます。ここでシオンがなぜサトミを幸せにしようとしているのか、途中途中挟まれるトウマの悩みをここで一気に回収していきます。トウマがサトミの幸せを願い、AIを改造し、プログラムを組んだものがシオンとなり、8年もの長い期間様々なデータベースに潜み、サトミと出会える場所を探し、丁度いいAIロボットがあり、サトミと話せると信じてそこに侵入してサトミと出会っていく、と物語の序盤までのストーリーをまた違った目線で見れるのも良かったです。歌う理由もサトミが歌ってほしいなと願ったのが元になっており、記憶に強く強く残っているものを長い時を越えて紡がれているのにも、新たな友情を感じて感動しました。
最後、シオンを脱出させるのではなく、AIのデータを逃すという中々画期的なアイデアで空へと飛ばします。カラフルな映像が田舎の風景ともマッチしますし、AIの表情の変化も楽しめました。飛ばす前にサトミに幸せになった?と聞いて幸せだよと泣き笑うサトミにもグッと心掴まれました。あれは涙腺やられました。
最後、まだ近づけていないサトミとトウマをくっつけるために人工衛星から後押しするという面白い流れからの、2人が手を繋ぐシーン、クゥー!青春だー!眩し過ぎる!と1人でワーキャーしてました。手を繋ぐという甘酸っぱいシチュエーションで物語を締める。なんて美しいんでしょう。
劇中の音楽もとても良くて、土屋太鳳さんの圧倒的歌唱力。体の底から震えるくらいの衝撃で、静かな歌も、楽しい歌も、ミュージカルとして最高に楽しめるものになっていました。
声優陣もお見事です。土屋太鳳さんは言わずもがな、福原遥さんの可愛らしい声、工藤阿須加さんの頼りないけど頼もしい声、興津和幸さん、小松未可子さん、日野聡さんと本職声優陣のキャラのハマりっぷりも流石でした。
107分に詰め込まれた楽しく、面白く、だけど胸に込み上げてくるものがありました。今年のアニメ映画のクオリティはとても高いですが、その中にも食い込んでくる素晴らしい作品でした。是非とも劇場へ!
鑑賞日 10/29
鑑賞時間 16:35〜18:35
座席 H-12
粗い。
ストーリーは面白いのに、雑というか、2時間という時間を上手に使って欲しかった。
予告編見て超期待していたのでガッカリ。
何で詩音なの?アイ=AI=愛で良くね?
小学校三年生の十真に永年研究頑張ってきたお母さん負けてるし。
状況と相手の心情を汲み取った即興ソングで仲間を幸せに出来る程の能力があるのに、
日常生活は余りにもポンコツ過ぎ。
ここでノックアウトされた。
最後は人工衛星に移って、サトミを空から見守るってストーカーかいっ!
そもそもどうやって逃がしたのかねえ。
ドラえもんが主役のドラえもん。
期待を超える出来で、大満足です。
「イヴの時間」もそうですが、監督はAIの進化に対して肯定的な感情を持っているんだな、と。その一貫性にも好感が持てました。
この作品は、シオンという一AIを軸に、周囲の人間の関係性が変化したり、成長するという物語です。
と、思ったけど違いますね。それだけじゃないというか。
この作品の主人公は誰だろう、と考えた時に真っ先にに思い浮かぶのはサトミです。ドラえもんとのび太で言うとこののび太のポジション。でも、それだとどうもしっくり来ないので、シオンを中心にストーリーを捉えてみました。
シオンはサトミが小学生の頃に、トウマから「サトミを幸せにして」という命令を受けます。
シオンはその命令を達成するために、あらゆることを学習して自律進化を遂げます。サトミと再会したシオンはとにかくサトミを幸せにするために奔走します。シオンが学校のカメラにハッキングを掛けて、自らの行動を隠したのも、「サトミを幸せにする」というミッションを達成するため。ミュージカル乗りはむず痒くて苦手なんですが、それも、ムーンプリンセスというミュージカルアニメが好きなサトミを幸せにするための演出だったのかと思うと、すごく微笑ましく感じました。
シオンの活躍により、サトミには友達が出来て、トウマとも想いを通わせることが出来ました。サトミが主役なら、話はここで終わりです。
しかし、その後でシオンの秘密が明かされ、この映画がシオンの長い長い旅の一部であったことがわかります。
ラスト、サトミから「シオンは幸せ?」と問われ、シオンは「幸せ」と答えます。
「サトミを幸せにする」という命令は、シオンにとって幸せの定義となり、AIであるシオンが固有のアイデンティティーを獲得するというのが、この映画のテーマだと思います。
「アイの歌声を聴かせて」というタイトルが「愛」と「AI」のダブルミーニングであることは明白です。つまり「AI(シオン)の歌声(心)を聴かせて」ということです。
ドラえもんはのび太を幸せにするために未来からやって来たわけですが、のび太が幸せになることで、ドラえもん自身も幸せになる。そんなお話です。
細かい伏線をさり気なく散りばめてキレイに回収していたり、乱取りと社交ダンスを各合わせたミュージカルシーンなど、魅力満載ですごく楽しめました!
どんどん色んな人に宣伝したいです!
もう一回見よ!
嬉しい驚き
試写会で観賞済みです。正直全く期待していませんでした。福原さんは声優と言っても良い程に経験がありますが、土屋太鳳さんはたぶん片手で数える位だと思いますし、以前観た洋画の吹替が合っていなかったので、今回も期待薄でした。ただ上映が始まるとどんどん引き込まれて、終わってみると土屋太鳳さんが起用された理由がよく理解出来ました。土屋太鳳さん演じるシオンが本当に魅力的で、帰りに直ぐムビチケ購入しました。タレントの起用が悪いのでは無く、起用意図や演出が如何に大事かを感じました。
ストーリー自体も観た後に爽やかな気持ちになれる作品です。街並みやキャラクターの表情も細部まで丁寧で、何度観ても新たな発見がありそうな気がします。あと最大の売りであろう土屋太鳳さんの歌声も驚いたというか、今は俳優、女優さんも歌う事は珍しくは無いですが、「この人が唄うから良い」と思える稀有な存在だと思いました。誰でも、性別、年齢問わずに楽しめる作品だと思います。
全67件中、61~67件目を表示