「設定がすごい」アイの歌声を聴かせて Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
設定がすごい
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オープニングでAIが生活に取り入れられた街が描写されてくんだけど、ここの描き込みがすごいね。良く設定を考えたなっていう。
それで詩音が高校に送り込まれることになるんだけど、ここの『詩音は何かを気付いてる』って描写もいいの。
そして主人公だけが『詩音はAIだ』って気付いて話に入るのもいい。
そうして始まる話はありきたりなのね。
ゴッちゃんの「お前らはいいな。俺は何をやっても80点。2番か3番」って話は、《桐島、部活やめるってよ》では二時間かけて描くからね。それを一言の台詞で終わらせるので、説明された感がすごい。
他の人のエピソードも大体そんな感じで『こういう設定でした』って説明されるだけなの。
でも『詩音はずっとサトミを見ていた』っていう設定がすごい。ここが分かるシーンもグッとくる。
話の良さは、ほぼ、ここだけで何とかなっちゃうの。
この話、シオン、サトミ、トウマがいれば良くて、ゴッちゃん、アヤ、サンダーはいなくても良いと思うのね。
「シオンが来たから独りぼっちだったサトミに友達ができた!」ってやるためにいるんだけど、その辺の事情の描きこみが甘いから、まさに『シオンが来て、サトミには友達ができた』ってトウマあたりがモノローグで言っとけば、それで良いと思うよ。
でも、いた方が面白い。友達に簡単になりすぎな気はするけど、それであれやこれやシーンが増えるからね。
人間ドラマ部分については色々と言いたいこともあるけど、シオンが『サトミ、サトミ』ってやるところが良いから、すべてチャラかな。
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