「世の中はグレーでできている」聖なる犯罪者 あささんの映画レビュー(感想・評価)
世の中はグレーでできている
本作は非常に難しいテーマだった。
実話というが、そこにも驚きである。
本作の色調がニュアンスカラーというかハッキリしないように、世の中は常にグレー。だから私たちは白黒ハッキリと付けたがるんだ。
神父、犯罪者、善人、悪人、経営者、被害者、加害者
何でもかんでも型にはめようとするが、様々な角度から見れば全てグレー、善悪、良否あってほんの些細なことでものの簡単にひっくり返ってしまう。
本作の主人公だって、神父らしいことをしていたかと思えば狂った様に踊り狂ったり、事故の加害者の妻もある意味被害者である。
何が正しくて、何が美しくて、何が善人で悪人なのか、
人は常にどちらにも転びどちらにもなれる。
言ってしまえば、世界はそんなものなんだと。
一つ言えるのは信仰心のある人、信念を持つ人は強いということ。
ラストの展開には少し残念だ。
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