映画 太陽の子のレビュー・感想・評価
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異なる視点で描かれた戦争
日本の原爆開発を行う科学者に視点を当てているところが新鮮だった。
科学者として兵器を作ることは正しいのか、自分の信じるものが明るい未来をもたらすのか、
結果を知っている私たちは戦争を出来事の点でしか見ていないけれど、結果などわからず日々必死で生きている人にとっては、自分の信じるもの(未来・死・技術)を信じるしかなかったのだろうと思った。
かつての京大生はどんな道を歩んだのか気になる。
鑑てよかったです
今日で76年、何を思うかは人それぞれ
開発競争
科学では説明つかないことはある。
まず、数字は物質ではない。夜見る夢は目をつむっているけどどこで観ている?誰が夢のストーリーを作っている。これらが科学では説明つかないこと。それと、ホームレスでもなく、猫でもなく、皆を救う日本を作るのは君だ。あなただ。皆を救う日本を作ろう!
号泣
キャスティングがとても良い
昨年のNHKのドラマも見ていたので、ストーリーはある程度把握しての鑑賞
三浦春馬さんのファンなので、春馬くん演じる裕之の演技見てつい彼に重ねてしまうところもありました。
柳楽優弥さんの演じる修と有村架純さんの演じる世津も演技がしっかりしていて自然に感情移入できました。
田中裕子さんの気持ちを抑えた母親の演技は子を持つ親として胸が痛くなりました。
裕之の手紙の朗読がとてもつらかった。
ノベライズ本を読んだ方がよく理解できるという事なので、読んでまた観に行きたい思います。
難しいテーマなので、ヒットしないかも知れませんが、若い人に見て欲しい。
そう思いました。
戦後76年
高齢の母が生きている間に戦争の話を聞かなくては、子供にも伝えなければ。
そう改めて思いました。
上映前に有村架純さん、柳楽優弥さん、黒崎監督の舞台挨拶がありました...
♫いのち短し恋せよおとめ♫
柳楽優弥がとてもいい。演じた主人公の石村修が朴訥な人柄ということもあって台詞は少ないが、話す言葉に嘘も虚飾もないことが伝わってきた。素晴らしい演技である。
福島第一原発事故を扱った菅乃廣監督の映画「あいときぼうのまち」には、戦時中の学徒動員でウランの採掘をさせられたシーンが登場する。とても正気の沙汰とは思えなかったが、本作品を観て原子爆弾の開発が日本でも実際に行なわれていたことを知り、ウランの採掘も本当のことだったことがわかった。原子爆弾の開発も含めて、やはり正気の沙汰ではない。
石村修が自分たちがやってきたことが正気の沙汰ではないことに気づくのはヒロシマの惨状を見たときだが、科学者らしく動揺を抑制して、現地の金属その他の無機物が熱線でどのように変化したか、放射線の線量はどうだったのかなどの情報の収集に当たる。
本作品の肝は、田中裕子が演じた石村修の母フミの台詞「科学者というのはそんなに偉いんか」にあると思う。修が研究していたこととヒロシマ、ナガサキに落とされた原子爆弾が同じものであることを、フミは暗に悟っていた。ヒロシマ、ナガサキが科学実験の場にされた怒りが、フミの静かな表情に窺えた。静かではあるが決して消えない怒りだ。田中裕子の女優魂に満ちた凄い演技である。このシーンが本作品の核となっている。
作中で歌われた「ゴンドラの唄」について。この歌は黒澤明監督の映画「生きる」で象徴的に使われていて、主人公である市役所課長の渡邊勘治がブランコに揺られながらこの歌をくちずさむのが夙に有名である。この映画は舞台でのミュージカルでも演じられていて、当方は鹿賀丈史主演と市村正親主演の両方を観た。真面目で正直な渡邊勘治を演じた両俳優の飾り気のない歌声にしびれたものである。
この歌は多分昭和くらいまでは世代を通じて人気があって、たくさんの歌手が歌っている。好みもあるとは思うが、当方はちあきなおみの歌が一番好きである。思い切りのいい歌い方に微妙な粘りがあって、女性の優しさと色気の両方があるのだ。引退してしまったが、本当に素晴らしい歌手だった。
本作品では有村架純の朝倉世津がバイオリンに誘われるように口ずさむ。
♫いのち短し恋せよおとめ♫
戦争はもう終わりにしましょう
正面から凡庸回避した新味を支持。
何故春馬くんがここにいないんだろう。
NHK勤めの監督が、何故春馬くんがここにいないんだろうと述べていたが、知らないわけはないだろう。2018年には2021年の大河の主役は、春馬くんで内定していたと思う。もしかしたらそれは家康だったかもしれない。年号が変わることになり急遽渋沢栄一になったのかもしれないが。春馬くんのファンたちは、なんでいないんだろうと今も問い続けているが、芸能界は沈黙し続けている。本当に失礼な話だ。
この映画は史実に基づいているのだろうか。原爆を落としたのは、日本人を人間とも思っていなかったアメリカの政治家たちだ。政治家たちは科学者たちに被曝の危険性を唱えさせもしなかった。財力的にアメリカより先にいけるわけはないのに海軍の依頼で研究していた日本の科学者たち。アメリカ同様こちらも科学者は政治に支配されていた。この映画では、もし日本に財力があれば、アメリカより先に原子爆弾を開発し、アメリカに落としていたかもしれないのだから、日本も同罪と言いたいのか。
どちらにしても、役者は熱演しているが、駄作だった。退屈だった。テレビドラマだけで十分だった。なぜ映画にしたのだろう。春馬くんは、もっと良い映画に出演すべきだった。本当に惜しい役者を亡くした。遅かれ早かれ、日本の芸能界は、彼を死なせた報いを受けることになるだろう。
やっぱりNHK大嫌い。
76年前・・☆
「戦後」と言われ、自分も含めて すごく昔のことのように思ってしまうが、
この映画の時代から、たった76年しか経っていない。
京都帝国大学に、原子力の研究者達がいたことも余り知られていないと思う。
フィクションとはいえ、軍部の原爆開発への圧力、それとともに言うだけ言って
実際に研究に必要な物資の供給もろくにしない。
何だか今のコロナ禍の政府の状況を思い浮かべてしまった。
NHKのドラマの焼き直しとはいえ、役者の皆さんが素晴らしくて それだけでも
十分鑑賞する価値がある。
岡村隼、田中裕子は言うに及ばず、イッセー尾形はほんの少しのシーンでも
煌めく。
主役の三人は、兄弟と幼なじみの設定で京都の夏と相まって独特の
ノスタルジアを感じることが出来る。
柳楽優弥は、「HOKUSAI」や「ファブル」の時と別の物理オタクの科学者の
狂気に近い熱心さを演じ、有村架純は戦中にもかかわらず、未来を見つめる
強い女性を感じさせてくれる。
しかし・・しかし・・三浦春馬がいなくなってしまったことが、本当に悲しくて
たまらない。
彼の笑顔を見ていると信じられない気持ちになる。
もっと、たくさんの作品に出演する彼が見たかった。
ご冥福をお祈りいたします・・☆
酌み交わす
昨年のNHKドラマの焼き直しとは知らずに観賞。
大画面で観たのだからいいのかもしれないが、何となく損した気分。
一緒に観た妻曰く「もっとグッと来るかと思った」とのこと。
確かにインパクトのある場面、映像はあまりなかった。
だが、技術者の身としては柳楽優弥演じる主人公、
その周囲の研究者に感情移入する場面が多々あって、
妻とは違った胸に迫るものを感じた。
いつもとはちょっと違う朴訥とした柳楽の演技も良かった。
一番心に残ったのは、三浦春馬演じる弟と酒を酌み交わすシーン。
なんということはない場面だが、2人の想いが交差してじんわり心に沁みた。
コロナ禍で久しく酌み交わせていない子供達に思いを馳せ、涙が滲んだ。
驚いたのは有村架純。
いつ観てもおままごとという印象を拭えないのだが、今回は違った。
動乱の時代を前向きに逞しく生きる女性を見事に演じていた。
取り巻く俳優、女優陣も豪華で見応えがあった。
ドラマでこのキャスティングとはさすがNHKというべきか。
大満足とまではいかないが、それなりに楽しめた。
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