「新しい自動小銃の発明者を珍しく?主人公に据えたロシア映画」AK-47 最強の銃 誕生の秘密 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
新しい自動小銃の発明者を珍しく?主人公に据えたロシア映画
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第二次世界大戦後、ソ連その他世界で広く使われた自動小銃AK-47の設計者ミハイル・カラシニコフの自伝的な映画。本人(ユーリー・ボドロフ)及び仲間の軍隊経験からナチスを倒すために新しい銃を造ろうとするのだが、完成前に終戦になってしまうのが悲しい。また何度もコンテストに挑戦するも、優勝出来ず量産化に至らないのにはリアリティを感じた。
主人公は学歴無く、設計図も全く書けず。それを描いてくれたオルガ・ラーマン演じる女性技師(未婚の娘持ち)と取って付けた様な恋愛模様替と思ったが、何と事実らしい。また、学がない人間が、世界中で愛用される様な傑作小銃を産み出すのが、面白いところ。そして、ソ連がその学無き天才を国家的に、チームを作ってしっかりとサポートするところに驚かされた。残念だが、日本の武器設計よりも、ずっと上か。そもそも、零戦とかは別にして、こういう武器設計者のサクセスストーリーは皆無で、日本の銃器設計は殆ど重要視されてなかった?
後に、このAK-47、もしくは類似銃がテロリストに愛され、多くの罪なき人間の命を奪ったらしく、長生き(94歳で死去)したカラシニコフはそのことに大きな苦悩を覚えたらしい。
コンスタンティン・ブスロフ監督による2020年制作のロシア映画。
脚本はセルゲイ・ボドロフ及びアナトリー・ウソフ、撮影はマキシム・シンコレンコ。
出演は、ユーリー・ボリソフ、オルガ・ラーマン、アルトゥール・スモリアニノフ、
マクシム・ビットゥコフ、バレリー・バリノフ、ビタリ・カエフ。
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