ベイビー・ブローカーのレビュー・感想・評価
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ストーリー 7 演技 7.5 芸術 6.5 エンタ 6.5 総合 ...
社会問題をエンタメに
さすが是枝監督ですね。
細かい内容に触れるのは避けますが、まず俳優が素晴らしい。テーマも明瞭で、切り込んでいる。
才能にお金が集まると、やはり素晴らしいものができるなと思いました。
才能ある日本の監督は、韓国に出て行くべきかもしれません。
意外とマイルド。
是枝監督作品は大好きなので飛び付きました。
感想としては意外とマイルドで、取り扱うテーマの割にバイオレンス感も無く淡々と進んでいった印象でした。
是枝作品といえば!の子役の活躍が少し物足りなく感じて、もう1人くらい子供を一緒に連れてくバージョンも見たかったなぁ。とゆう気持ちになりました。子供同士のフラットな絡みがあればもう少し罪悪感を引き立たせれたんじゃないかな?と偉そうに思いました。
子供に万引きさせてたり、子供を放置していたり、子供を血縁だけで見る。といった[やっちゃダメな事をしちゃってる大人]と[そんな事知ったこっちゃ無く生きてる子供]の組み合わせが不思議な掛け算で魅力的になり、
また、感情移入先が無力で無垢な子供に向かう事で残酷な現実と絶望感を表現するのが個人的な是枝作品の好きな所なのですが、今作は大人側に感情移入しやすいため、物語全般を「仕方ないよね」という気持ちメインで見る事になり、見終わった後はなんだかフワッとした感じでした。
なので、もう少し派手に暴力的な場面があるか(是枝監督っぽくないですが)、子供達の純粋無垢な絡みが多めにあれば[やっちゃダメな事をしちゃってる感]が強まってメリハリがあったのかなぁ。などといった事を思いました。
取り扱うテーマがテーマだけに、優し過ぎて薄味になり、物足りなさを感じましたが、話全体の流れとして優しさと愛情に溢れた心温まるモノだし、音楽も良いし何より役者さんの演技は正直日本人太刀打ち出来ないんじゃない?ってくらい凄かったので[観るべき映画]である事は間違いないです!
予想通りの筋立て、と思わせておいて、そこから一気に掘り下げていく語り口がみごとな一作
子役の演技指導に定評のある是枝裕和監督だけど、今回は新生児なので、もちろん意図的な演技指導は不可能。それなのにこの赤ちゃんの振る舞いは作品に完全に溶け込んでいて、どうやって撮影したんだろう、と驚くほど。是枝監督によると”奇跡の連続”の撮影だったらしいけど。
基本的には赤ちゃんの(人身)売買を生業とする男達とそれを追う警察、そして事情があって赤ちゃんを手放すことに決めた母親らが引き起こす状況を追った物語で、少なくとも冒頭の流れとしては予告編が提示する内容に沿っています。だが是枝監督の本領は、そこから一人ひとりの人物像を掘り下げていくところにあって、今回もその手腕はいかんなく発揮されています。
同じ「車」を多用する映画と言っても、『モガディシュ』のような派手なアクションは一切ないんだけど、とにかく鑑賞中ずっと、「この人達のことをもっと知りたい」と思わせてくれる、そんな作品です。ソン・ガンホらがなぜ人身売買に手を染めるようになったのか、なぜ母親は子供を手放さなければならなかったのか、といった動機が明らかになっていくのはもちろんのこと、なぜ刑事二人がこれほど執拗に事件を追い続けているのかにも焦点を当てており、それまで脇役にしか見えなかった若い刑事(イ・ジュヨン)の、静かだが、鬼気迫る一言で、一気にその存在感が増してくる様はみごとです。
赤ちゃんだけでなく、もちろん俳優達の演技も素晴らしく、主演のソン・ガンホは顔の向きだけで極端な二面性を持った人物を演じるというすごさ。結末での彼の振る舞いのさりげなさも印象深い作品です。
改めて韓国人俳優の表現力の豊かさに感心しました。 ただ、心のどこか...
うーむ、流石だ。
韓国ドラマなのに、何故かお茶付けの味がする
ゆったりとした展開
全体的に間延びしたような感じもしたけれど、是枝裕和の初期作「幻の光」を観た時のように、是枝作品は映像で観るものということを思い出した。
映像の間や画角、接写と俯瞰のバランスに着目すれば、どんよりとした感じのスピード感にゆだねることもできるかなと。
韓国俳優たちの演技力はやはりスゴい。観覧車での涙のシーンは特によかった。脚本も言葉のセンスも感じさせられて是枝監督が脚本ってあって、言葉も匠をも感じさせる。
ソン・ガンホは「パラサイト半地下」と同じく、凡庸でちょい悪な親父で、追い詰められながらも人が良くてという役にはハマり役で、やってることは犯罪のわりには、ほのぼのする感じがする稀有な役者だなと、改めて思った。また「半地下」観たくなった。
答えは出ない。
どうしてここまで優しい眼差しを注げるのか。
赤ちゃんポストに子どもを置いた母親とその子を売ろうとするブローカーの2人組。それを追う刑事たち。
設定はすごく興味深いものなのに正直に言うと前半はちらちらと腕時計を見てしまっていました。
ですが、養父母を探す三人の旅に施設の男の子が加わったあたりから俄然面白くなってきました!
母親、ブローカーコンビ、男の子がいつの間にか疑似家族のようになり・・・。
ずっと家族を描いてきた是枝監督の眼差しはいつも温かくて優しい。
この題材で他の監督さんが撮っていたら、ブローカーは間違いなくもっと“悪い人”だったでしょう。
そう、「万引き家族」でも犯罪に手を染めている家族(血のつながりは無い家族)にどこまでも優しかったですよね。
この作品でも完全な“悪人”は出てきません。それどころか監督はみんなに愛情を注いているから、観客のこちらまでがみんなを抱きしめたくなるほどに愛しく思えてしまうのです。
階段の多い街並みと土砂降りの雨。冒頭のシーンは「パラサイト 半地下の家族」を意識しているのでしょう。日本人監督作とはいえ、このオープニングで韓国が舞台であることにすっと入っていけました。
対照的に観覧車の場面はどこまでも明るい光が注がれています。洗車のシーンも良かったなぁ。
雨、水滴、光。そしてソン・ガンホ。良き。
監督の優しさゆえにちょっとファンタジーになってしまっていて、そこが賛否分かれるところなのかもしれません。
泥臭さやもっとガチガチの社会派作品を求めると物足りないと感じるのかもしれません。
でも私は好きですね、こういうのも。
しばらくじんわりと噛みしめていました。
俳優は韓国人でも内容は是枝監督らしい作品
内容は是枝監督のこれまでの作品を踏襲してる。家族、母、父、いわゆるモデル的な家族とはことなるファミリー。是枝監督らしい作品と思いました。韓国の俳優ですが日本映画っぽいです。是枝作品としては中の中くらい。☆4は難しいかな。
軽やかですが重いです
韓国食材を使った日本料理のよう
韓国映画は韓国料理のようにインパクトのあるものが多く、日本映画は和食のような素材の風味を味わうようなものが多い傾向にあると思います。
本作はインパクトのある素材(韓国俳優)を使った和食のような映画に感じました。テーマは監督の一連の映画と同じで、家族とは、人間とは問う内容だと思います。見る人にテーマを投げかけるような日本映画が得意とする様な感じです。
であれば、もう少し抑えた演技の方がマッチするような気がして、映画としては少しアンバランスのような感じもしました。
それにしても、最近の韓国ドラマブームで至るところに、見たことのある俳優さんが出てきます。だからか、もっと刺激を求めてしまうのもあるかと思います。
もっと韓国と日本の文化が融合した映画を期待します。
日本映画より観やすい世界感
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