「韓国名俳優たちと日本の名監督のコラボは遥か高みに到達。」ベイビー・ブローカー レントさんの映画レビュー(感想・評価)
韓国名俳優たちと日本の名監督のコラボは遥か高みに到達。
救いのない世界で心が救われるようなお話し。
赤ちゃんポストは日本にもある。あれがなければ救える命も救われない。やむにやまれず一人で出産の負担を背負わされるのは常に女性だ。若い女性が一人でどうすることもできず駅のトイレで出産しそのまま遺棄、その罪を背負うのも女性だ。男性側が罪を負うことなどないこの理不尽な世界
。出産する女性に全ての負担を押し付けてる社会、少子化に歯止めがかからないのもうなづける。
イーロンマスク氏が言う通り、ろくな少子化対策も打てない国は衰退の一途をたどるばかりである。
本作で赤ん坊を赤ちゃんポストに委ねるソヨンもやはり複雑な事情を抱えていた。そんな赤ちゃんポストを利用して金儲けを企むサンヒョンとドンスだが、どうにも憎めない存在。なにしろ違法な行為ではあっても逆に法整備が整ってない点にも問題があるし、また彼らのブローカーとしての行為もけして非人道的ではなく赤ちゃんのことも考えての養子縁組仲介業ともとれる。
そんな三人が最良の赤ちゃん引き取り手を探すヘンテコロードムービー、ついでに彼らを検挙しようとする女刑事コンビも引き連れて。
さすが是枝監督作品。登場人物一人一人の描きこみに手抜きがなく、一見ライトな人間ドラマと思わせておいて実はかなりの重厚さも兼ね備えていて、観るものをぐいぐい引っ張って離さない。
そして是枝監督の見事な演出にこたえた韓国役者陣、主役級のメンバーをこれだけ贅沢に揃えて見事な作品に作り上げた。
本年度ベスト5に入る傑作。
すいません、論点がズレてました。
〉何故、女性だけが、出産そして育児の責任を負わなければならないのか?
その通りですね。
この映画では、相手は殺されていますが、男の人は知らんぷりして
今までの日常を続けているのに、女性は人生が変わってしまいますね。
「朝が来た」をご覧になったか分かりませんが、
女の子は中学(高校かも)を中退して、遠い島の施設で出産します。
そして養子に出すのですね。
この映画で女の子を持つ立場の私は、自分の娘なら親の子としてでも
手元で出産させて育てる・・・そう言ったのですね。
そして相手の男の子にもある程度の責任を負わせる、と。
そうしたら、大学生の息子を持つお母さんは、男の子が責任を持つ必要は無いし、その事が息子の傷になる・・・そう言ったのですよ。
立場の違い(子供が女か男かでこうも意見が変わる訳です)
女の敵は女でもある訳です。
暗澹とした気持ちになりました。
ではまた。
フォローとコメントありがとうございます♪
フレンドリーな方で嬉しいです。
本当に主演級の贅沢なキャストでしたね。
『新感染半島ファイナル・ステージ』で惚れ惚れしてみてた
カン・ドンウォンが赤ちゃんを抱っこ紐で抱いた姿が
微笑ましくて別人でしたね。
是枝監督の手腕に参りました。
私もけっこう打たれ強いほう(笑)なので、どんどん意見して下さいね。
またお邪魔します。
よろしくお願いします。
今晩は。
いつもありがとうございます。
今作は、是枝監督が前作に続いて、外国で映画製作をしたチャレンジ精神と共に、期待を上回る出来栄えに唸った映画でしたね。
韓国映画で、日本で公開されるレベルの作品はほぼ外れなしだと思っていますが、今作はその監督が日本人である是枝監督であると言う事にも大きな意味があると思っています。では。