「多様性のあり方。お菓子好きな方や志望のあるお子さんへはお勧め。」ノッティングヒルの洋菓子店 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
多様性のあり方。お菓子好きな方や志望のあるお子さんへはお勧め。
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★ 12月05日 14時40分 誤字脱字修正
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今年56本目。60本を超えそうな勢いですね…。
ボーナスが満額以上に出た勤めている会社に感謝するとともに、コロナ問題の収束を願ってやみません(結局勃発して10か月以上テレワークなので、もう上司の顔忘れそう…)
さてさて、こちらの映画。
実は放映されている映画館は少なく、こちら大阪市では2か所だけでした。
テーマについては他の方が触れている以上に「タイトルからわかる」ことから省略。内容については軽く触れて、伝えたかったであろう点についても私見を書いておきます。
まず、洋菓子店を作るまでの過程。よくよく考えれば女性3人もいて、さらに助っ人もいれば、まぁ「いきなり立ち行かない」ということは普通ありません(日本でもどこでも)。しかし、この映画内でも日本でもそうですが…、「同じようなお店が」たくさんあれば、結果的に差はつかなくなり、平均的な売り上げに最終的には落ち着くので(最初は開店セール等でお客さんがきても、どうしても近所に同趣旨の洋菓子店等があれば、意識しなくても客の取り合いにはなります。なぜなら、各個人にとって「別に近所でもいいし」だからです。
そこで、国際都市ロンドンが舞台のこの映画。客を取り込む方法はいくつかあります。
国際都市なんです。つまり、移民の方はやはり数割は占めます。一時在住の方も含めれば結構な量になるでしょうし、多様性を認める国だからこそ、いろいろな国の人がすむところです(もちろん、不法滞在者は追い出されるし、警察官らしき人が「外国人は追い出してロンドンはイギリス人の街にする」とか「だけ」言っているのですが、それ「だけ」であり、現在のイギリスも不法滞在や犯罪者集団は別として、かなり寛容ではないかと思われます)。
そんなロンドンだからこそ、故郷を離れて住む人たちにとってなにより「洋菓子店」であってもおいてほしいのは、多少高くても良いから「自分の故郷のお菓子」です。もちろん自国の洋菓子店ではないので、味は微妙に違うのでしょうが、それでも「自分の故郷のお菓子」を食べたいという気持ちは、数割は占めるであろうロンドンにおいては、必ずあがってくる希望です。そしてそれを察知して取り入れたこのお店が繁栄・成功していくのです。
要は、結局のところ、映画内では明示的には出てこないことなのですが、「多様性の受容と、多様性を前提としたお店・計画の立て方で成功率を見込む」「それを当たり前の文化として考えていく」ということを彼女ら(一部、男性の方も出ますが)が考えて行動した「だけ」ですが、「だけ」といえば話は良いものの、それができないが多くの「普通の」(洋)菓子店なのであり(当然日本も含む)、そのことを気づかせた本映画は良い作品かと思います。
上記に書いた通り、このような事情に加え、洋菓子店がテーマのお話です。
お菓子作りに興味があるお子さん(女の子が多いかな?)や、将来、専門学校などでパティシエ(パティシエール)等になりたいなと思っている子と一緒に行くと、将来の夢が広がるとともに、「成功へのヒント」を映画から得ることができるのではないか、と思います。
減点は下記のみですが、大きな傷ではないので5.0で切り上げています。
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減点0.1 上記のように、「成功する洋菓子店」になるために、いろいろなお菓子が出てきます。実は日本人らしき方が「抹茶ケーキをください」というほどです(女性の方ですが…)。まぁ、それは日本人が見るなら理解できますが、ルーマニアだスペインだデンマークだ…のお菓子の「要望」が次々出てくるので、どんなお菓子かさえわからず(作ってよ、と移住してきた方が作り方を指示したりするのですが、それでわかるわけがない)、参考までに、出てくるこうしたお菓子の説明のパンフレットの配布等あっても良いのかな…とは思いました(正直、この点「だけ」をいえば、実質的に「現役」か、「今、学生で学んでいる」パティシエたちの子しか知りそうにないお菓子さえ出てくる…)。
※ その割に、入場者特典がこちら、「紅茶パック」(パックといってもお試しセットのようなもので3パック)だったのですが、確かに洋菓子に紅茶はつきもの(イギリスの優雅な洋菓子店ならもちろん)なものの…何か違うような…(紅茶はほとんどストーリーには絡んでこない。もっとも、お菓子を実際に配ったりすると保健所等との法律の問題が絡んでくるので、そういう事情もあるんでしょう)。
(減点保留) イギリスを舞台とするため、イギリス英語がメインとなりますが、一部にやはり英文法ミスが目立ちます。ただ、きわめて軽微である上(理解を妨げるほど混乱するようになっていない)、上記のように「外国からの移住の方」が話すそれについては帰責性が少ないので(当然、イギリスに入国するにあたって最低限のイギリス英語の審査は求められるでしょうが、ネイティブが話すほど厳密な英文法の習得まで要求してたら誰も入れない…)、そこはこのような事情もあり、減点材料からは今回ははずしました。
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