アーニャは、きっと来るのレビュー・感想・評価
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当事者じゃない子供視点
ナチスが侵攻してきた南仏はピレネーの麓の村で、ユダヤ人の子供達を匿いスペインに逃がすべく奮闘する羊飼いの少年と仲間たちの話。
1942年ユダヤ人の強制退去が始まったフランスで、娘アーニャを逃がす父ベンジャミンから始まり、まだナチスの侵攻していない南フランスへと場面を移し進行していく。
まだ、ナチスとユダヤ人のことを良くわかっていない13歳の主人公。
ベンジャミンやお婆さんに会い、教えられると共に、程なく現れたナチスの諸行を知り、状況を飲み込んで行く。
ユダヤ人や直接それを匿ったり逃がしたりする人ではなく、お手伝いの少年目線であり、悲壮感よりも冒険心が強い感じだったり、子供と接し交流するナチス兵という少し軽目な展開なので、あまりヘビーなのが得意じゃない人には良いのかなという印象。
そういう中では悲しい現実をみせる展開もちゃんとあって、良かったけれど物足りなさもあったかな。
あくまでも、そういうところに置かれた少年が主人公の作品で、そして伍長の本心は…。
それが受け入れられ、読み取れたらかなり良いのではないかな。
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