劇場公開日 2020年11月27日

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「人間は何してんだろね?」アーニャは、きっと来る バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人間は何してんだろね?

2020年12月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

国境に住む人々が、ナチスの弾圧からユダヤ人を
逃がす手伝いをしていた事実が元となっている物語。
最近ハードな映画を見過ぎだったのか?本作品の
優しい語り口と素晴らしい自然美の映像にホッコリ。

とにかく、自然の山々の風景綺麗すぎます。
一年を通して。
ドイツ兵だって人間。全員がヒトラーではないし、
悩みながら戦っていた兵士はいるでしょう。
殺しあってる人間が、憎み合い、いがみ合う人間がチッポケ過ぎる、大きく、逞しく、激しく、豊かな自然の中では。。。けど、、、
熊に襲われるエピソード。
「(子供を守る)母熊も(家族を守る)村人もやるべきことをやった」
と言うセリフはなくならない戦争をイメージさせるし、
また、この地球上(人間が居る自然界)では仕方ない
ってこと言いたいのかな?熊が何かの比喩的に使われてるっぽいんだよなー。

作品としては最初から緊迫感あり。
アーニャが主役とおもいきや、違った(笑)
でも、アーニャは平穏の象徴として描かれたから
作品テーマから考えれば主役かな?

戦争とは無縁の村が徐々にキナ臭くなっていく様、
武力に支配されなければならなくなっていく様は、
きっとこうだったんだろうと思える程。
作品内には魅力的な人物が多数出てきますが、
もうちょい、人間模様描いてもよかったかな?
事実を知ると問題収束しちゃうとか、
あんなに隠してたのに、クライマックス安易じゃない?
とか。

けど。リアリティ持たせすぎないようにしたのかな?
家族で見る、史実を知る映画としては良作ではないでしょうか?

アーニャはきっと来る。
なるほど、よくできた題名です。二つの意味が含まれてると思います。
民達の祈りと逃亡支援者の願い。
この題名からもこの作品は様々な裏メッセージがあるのかな?

バリカタ