「男たちの、国連軍の、からっきし弱腰の後ろ向きな人物像に対し、アイダの、そして女たちのなんと強くて前向きなことか!」アイダよ、何処へ? jollyjokerさんの映画レビュー(感想・評価)
男たちの、国連軍の、からっきし弱腰の後ろ向きな人物像に対し、アイダの、そして女たちのなんと強くて前向きなことか!
空威張りして権力を振りかざしながら組織に従う歯車であることに慣れ切った象徴と、今生きるために全力で駆け回り命を産み落としそれを守る姿は、対象に臨機応変に力を出し切るのを惜しまない母性からであろう。火事場のバカ力、そして愛する者をただ守りたいという思い。
緊張を持続し続けるストーリーと生き生きとしたカメラワークと、シワが刻まれた首筋や凛とした姿勢、鋭いまなざしといったアイダのキャラクター造形に引き込まれる。
ボスニア紛争の裏側がこんなことだったとは、知らなかった・・・。
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