「罪悪感」私というパズル miharyiさんの映画レビュー(感想・評価)
罪悪感
女として、妻として、母としての私の見解です。
現実的な疑問が多々あり過ぎて
正直、とても嫌な作品だと思いながら見続けていました。
産まれてくる命のためにも、特別な事情がない限り、
病院で出産すべきなわけで、
このあたりから、胡散臭く感じはじめたからです。
夫との関係も結果通りとなりました。
かの女にはもう夫は必要ではなく、
亡くなった赤ちゃんこそが、かの女のすべてであり、
助産婦とのやりとりもどうでもいいこと、他人事になっていきます。
そして、それは、自宅出産を望んでしまった自分の過失かもしれない、と言う、
重い罪悪感に耐えられない彼女のとてつもない悲しみ、苦しみ、
自分への怒り、です。
世の中と縁を切ったようななげやりな行動は、
自殺をしてもおかしくない精神状況に追い込まれていた結果なのでしょう。
りんごの意味がわかったとき、
私もまた、罪悪感から逃れられない切ない彼女の心が読めたような気がしました。
自分の大切な小さな命を、自ら殺してしまったかもしれない、
僅かでも、胸に抱いた温かく小さない命。
痛いほど胸が張っても捨てなければならない母乳。
母性の、あまりにも悲しいすぎる葛藤を描いた作品だったことを改めて知り、
切なくてたまらなくなりました。
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