「微妙な仕上がり」シュシュシュの娘(こ) コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
微妙な仕上がり
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福田沙紀ちゃんは可愛かったけど。
公文書改竄、良心ある役人の自殺、隠蔽、事実を知る人間への嫌がらせ、移民排斥、人種差別…
昨今の時事ネタを盛り込んでいるのはいいけれど。
微妙な作品。
尊敬する先輩や祖父など、殺された人々の復讐は、本来は改竄を強要した市長や市役所の上長たちの悪事を働いた動画公開に集約されるはず。
エンタメとしてすっきりさせる、盛り上げようという意図は分からなくはないのだが、動画公開がされたのに、ラスト近くにアクションを入れ込んだのは、意味を感じませんでした。
あれが公開されて逆上した市長側が、再び総出で主人公宅を襲いに来たのであればわかるのだが。
最終決戦には納得したけど。
また、唾液の付着した吹き矢を刺さったままにしたり、顔を見られた飲食店スタッフをそのまま見過ごしたり、燃料切れのバイクを現場に放置したりと、犯人がまるわかり……
すぐ前に観た『ベイビーわるきゅーれ』は、殺しの後の遺体片付け業者を用意してリアリティラインの調整をしていたが、本作のリアリティがどこにあるかは戸惑いました。
もっとギャグに振ってよかったんじゃないかと。
時事ネタを入れたせいで笑いが薄くなり、自主製作系の「甘さ」をあえて残したような仕上がりになってしまって、しっくりきませんでした。
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