「素晴らしかったです、泣きました」ようこそ映画音響の世界へ ke_yoさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかったです、泣きました
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無声映画からトーキーにするのに、あんなに苦労があったなんて、知らなかった。
音響の歴史、技術を築いた人達の苦労や工夫を知ることで、映画として何かの話があるわけでもないのに、こんなに感動するとは思ってなかった。
いや、歴史ってじゅうぶん物語なんだけど、期待以上でした。
今は利用していない人が大多数と思われる「mixi」をかつて登録したとき、自己紹介に映画が趣味だと書いた。
映像・音・ストーリーのいずれかが優れていれば名作だと思う、といったようなことを生意気にも書いた記憶がある。
専門的なことなど何も知らないで、私は元々映画の音響のもたらす効果を実感として楽しんでいたんだなー。
作中に、Beatlesのエピソードが出てきたのも、個人的にとても嬉しかった。
子供の頃、比較的不運と不幸が重なって苦しんでいたときに、私はBeatlesをはじめとした音楽と、映画が観せてくれる世界の広がりにずーっと救われてきたので、その2つの繋がりにも、感動した。
行ったことのない場所、過ごすはずのない時代、起きるはずもない出来事を、映画は擬似経験させてくれる。
そのことで再び、自分の人生を生きる勇気をもらったことは、一度や二度ではなかった。
そこには、こんなにも積み重ねられた音の力があったのだと、しみじみ実感しました。
この作品を観られて良かったです。
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