「【どうして助けようとするのか】」スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【どうして助けようとするのか】
どうして人は人を助けようとするのか。
ユダヤ人のブリュノ、イスラム教徒のマリク。
宗教的には対立関係にあるはずの、二人を中心に人種や宗教を超えて、知的障碍者を助け、自立をさせようとする人々の姿勢に、様々な考えがよぎる。
どうして人は人を助けようとするのか。
この答えは、案外簡単で、それが人の本質だからではないのか。
だから、宗教や人種をいとも簡単に超えて助け合う。
それが、この映画の中にも語られていると思う。
マリクが言う「自分たちも救われているんだ」という言葉に、お金とか名誉とかではない、何か言葉で言い表すには難しい、感情が込められているように思う。
そして、障害者を閉じ込めておくだけではなく、自立できるように最大限努力をする。
親が子供を育て、自立させるのだって同じだ。
ブリュノが監察官に「40人全員、連れて行ってくれ」と叫ぶところは、貫いてきた姿勢と、世の中の見る目とのギャップを想像して胸が苦しくなる。
宗教や人種、そして障碍を超えて集い、助け合う、この人達のことを、どんな事をやっているのか、もっと知りたいと思う。
また、僕達も、仮に少しずつであっても、障碍は個性なのだと思える世界になればいいと思う。
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